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■ 師走、来年のことをあれこれ考える時期になった。
火の見櫓のこと。
今年は「火の見櫓のある風景」を写真に撮ったし、スケッチもした。だが、大半は火の見櫓そのものにフォーカスして撮り、ブログに書く記事も火の見櫓そのものを分析的に捉えたものだった。
来年は火の見櫓と地域の人々との関わり、火の見櫓のある集落の人々の暮らしを捉えてみたい。このようなことの手本になるのが葛飾北斎の「富嶽三十六景」だ。中でも上掲の「尾州不二見原」はその好例。主題の富士山をはるか遠くに配し、大きな桶をつくる職人を描いている。私が考えているイメージを具体的に示す浮世絵だ。ここで富士山を火の見櫓に置き換えれば良い。桶をつくる職人はどんな人に替えることができるだろう・・・。
雪降る朝、鮮やかな傘をさして歩いて行く小学生たちを見守るように立つ火の見櫓
火の見櫓のすぐ近くのバス停でスマホ、いや、本を読みながらバスを待つ高校生
火の見櫓の下に置かれたプランターボックスの花に水やりをするおばあさん
映像のイメージは次々浮かぶ。あとはプライバシーに配慮して写真を撮り、文章を書くだけだが、さて・・・。