■ 12冊。これ程読んだのはおそらく初めて。このところ本が読みたいと、強く思っている。理由は分からない・・・。
3月から新潮文庫に収録されている安部公房の作品を読んできた。既に絶版になった作品を含め、手元に23冊あるが、今月『燃えつきた地図』『飛ぶ男』『(霊媒の話より)題未定 安部公房初期短編集』の3冊を読んだ。残すところ『方舟さくら丸』1冊となった。年越し本として読み始めよう。
紫式部関連本を3冊、清少納言の『枕草子』(角川ソフィア文庫)を加えると4冊読んだ。『散華 紫式部の生涯』で、作者の杉本苑子さんは **「和泉式部は情の人、清少は感性の人、そしてわたしは・・・・・」理の人とでも位置づけて、書きつづけるほかないと小市は思う。**(下巻275頁)と書いている。これは平安の女流作家3人に対する杉本さんの寸評。和泉式部のことは分からないが、『枕草子』を読めば清少納言が感性の人という評は分かるし、紫式部が冷静にものごとを観察した理の人、というのも分かる。
『日本近代随筆選 1 』(岩波文庫)に収録されている柳田國男の「浜の月夜/清光館哀史」は印象に残る作品。
『戦後総理の放言・失言』吉村克己(文春文庫1988年) 政治にも昭和史にも疎いので、発言の政治的・社会的背景までは理解が及ばない。だが、政治信条に従って発言していたということは、分かる。中曽根康弘、佐藤栄作、田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、竹下 登・・・。
岩波新書2冊『論理的思考とは何か』渡邉雅子、『江戸東京の明治維新』横山百合子、どちらも手堅い論考と括ればよいか。
積読本の山がだいぶ低くなった。