■ ロバストネス フラジリティ トレードオフ
キーワードはこの3つのカタカナ言葉。それぞれ次のように説明されている。
ロバストネス システムが、いろいろな擾乱(じょうらん)に対してその機能を維持する能力
フラジリティ 脆弱性
トレードオフ 一方を増やすと、それ以外の以外の部分が減ってしまうような状況
飛行機、会社組織、生命現象・・・全てシステムという観点から捉えると次のようなことが指摘できるというのがこの本の結論だとまとめておく。
**結局、ロバストネスとフラジリティの関係というのは表裏一体で、どこかをロバストにすれば、必ずどこかにフラジリティが出てくるものなのです。このトレードオフは永遠に解決しません。** どこで折り合いをつけるかがポイントということだろう。
この本にはシステムの例として家族は出てこないが家族もシステム。システムの構成要素である中年オトウサンが夜の街でオネエサンに誘惑される、これはシステム外からの擾乱。ここでこのシステムのロバストネスが試される。この先の展開は・・・、省略。
アルコールなブログでもないのにくだらないことを書いてしまったが、システムの具体例(ジャンボジェット機やルイ・ヴィトン、吉野家、癌など)を取り上げてロバストネスという概念を分かりやすく説明している。興味深い本、おすすめ。
ロバストネスという言葉はこの本を読むまで知らなかった。既知のホメオスタシスという言葉とどう違うのか、この本には説明がある。ロバストネスは機能の保持、ホメオスタシスは状態の保持だという。機能と状態、なんとなく分かるような、分からないような・・・。
年末年始の本 予定通り4冊読了。