596 前稿に続き野溝東の火の見櫓
■ 野溝公民館に隣接して立っている火の見櫓。3角櫓に6角屋根と見張り台はオーソドックスな組合せ。見張り台に吊り下げてある半鐘の周りをスピーカーが囲んでいる。屋根の頂部に避雷針と矢羽根形の風向計。
見張り台の床を支えるアーチ部材と方杖。
脚部はいたってシンプル。右後方に分団詰所。その前に防火水槽。
596 前稿に続き野溝東の火の見櫓
■ 野溝公民館に隣接して立っている火の見櫓。3角櫓に6角屋根と見張り台はオーソドックスな組合せ。見張り台に吊り下げてある半鐘の周りをスピーカーが囲んでいる。屋根の頂部に避雷針と矢羽根形の風向計。
見張り台の床を支えるアーチ部材と方杖。
脚部はいたってシンプル。右後方に分団詰所。その前に防火水槽。
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平田西の火の見櫓(626)と同じ構成の櫓。平面が三角形の櫓の一面が梯子になっている。脚元に消火ホース格納庫を設置している。分からないのは梯子段が見張り台上部まで続き、梯子を登っていっても見張り台に入りこむ事が出来ないこと。それに見張り台の床もきちんと構成されてはいない。この火の見櫓が現役の時はどのように使っていたのだろう・・・。
594
■ 松本市内ではこの辺りの火の見櫓巡りをしていなかった。JR篠ノ井線の平田駅北西の古くからある集落内の狭い生活道路沿いに立つ火の見櫓。見張り台の高さは6メートルほど。
平面形が3角形のスレンダーな櫓。1面が梯子になっていて、残りの2面には丸鋼ブレースが3段設置してある。これは背の低い火の見櫓に時々あるタイプ。
手すりに小形のサイレンが設置してある。この辺りでも半鐘を叩くことが無くなってしまったということか・・・。
屋根は円錐形で飾りはない。頂部には避雷針があったのかもしれない。その痕跡とも思われる突起が付いている。
注目は脚元の構成。ほぼ垂直の柱を補強するために後から外側に開いた脚部を追加設置したのかもしれない。あるいは建設当初からこのようになっていたのかもしれない。
■ 髪結い伊三次捕物余話シリーズの第4弾、「さんだらぼっち」を読み終えた。このハイペースは何年か前、村上春樹の長編小説を一通り読んだ時以来。さんだらぼっちって何だろう、と思っていたが、米俵の両端に当てる藁の蓋のことで、桟俵法師がなまったもの、という説明が本文中にあった。
お文さんの家が放火で焼けて、伊三次の長屋に移ることになったことを機にふたりは夫婦になる。今までは伊三次が主人公だったこの物語、この巻からは夫婦の物語になった。 この物語は時の流れとともに進む。
収録されている連作5編、その全ての物語で子どもが重要な役割を演じている。
表題作「さんだらぼっち」は実に悲しく、やりきれない物語。旦那の留守に奉公人とただならぬ関係になった奥さんが、そのことを実の娘が旦那に話したことを知り、懐剣で娘の胸を刺して殺してしまう。それを見た旦那が奥さんを斬り捨てる。何とも凄惨な事件。男と女のただならぬ関係は理性を奪う・・・。
「時雨てよ」で、お文さんがおめでた。**「おめでとうさん。養生して元気なお子を産みなさいよ」と産婆のお浜に祝福される。
さて、次は第5弾、「黒く塗れ」。
■ 日本で本格的なメディアミックス戦略、映画と小説を同時に売り込む戦略を採った角川。宣伝のキャッチコピー「読んでから見るか、見てから読むか」を今でも覚えている。
「人間の証明」は森村誠一の小説も読んだし映画も見た。たぶん小説が先だったと思う。調べると映画は1977年の作品だからもう40年も前のことだ。
*****
映画「オデッセイ」を見てから原作『火星の人』アンディ・ウィアー/ハヤカワ文庫を読んで、昨日(6日)また映画を見た。昨日は日本語吹替版、3Dを見た。この映画は3Dで見るのが良いと思う。
原作『火星の人』上下巻の帯を撮った。
人類を地球以外の惑星に送り込むプロジェクト、アレス計画。アレス1、2は成功した。アレス3のクルー、マーク・ワトニーは火星探査中に猛烈な砂嵐に巻き込まれ、細長いアンテナがスペーススーツを貫き、腹に突き刺さる。そのまま砂の丘を転げ落ちる姿を見た他のクルーは彼が死んでしまったと判断して、火星を離脱する。
彼が火星で生きていることが分かると、NASAは国家的なプロジェクトを立ち上げて彼を救おうとする。
火星に向けて食料などを積みこんだサプライ機「アイリス」を打ち上げるも準備を急ぎ過ぎたために失敗。この窮地を中国が救う!アレス5のクルーに中国人宇宙飛行士をひとり入れてもらうことをもくろんでいたことが小説でははっきり描かれている。
映画ではアレス5のクルーに中国人宇宙飛行士がいることをさりげなく映している。昨日気がついたが、1回目の時は分からなかった。
映画では火星から奇跡的に地球に帰還したマーク・ワトニーが大学で講義をするシーン出てくるが、原作にはない。
**「ヒューストン、こちら〈ヘルメス〉、アクチュアル。クルー六名、無事、船内にそろいました」
コントロールルームでは拍手喝采が炸裂し、管制官たちは椅子から飛びあがって歓声をあげ、抱き合い、叫び、泣いた。世界中の公園で、バーで、市民センターで、リビングで、オフィスで、おなじ光景がくりひろげられていた。**(298、9頁)
このシーンでエンドロールが流れ出したらより感動的だっただろうに・・・。
ちなみにこのシーンにはニューヨーク、ロンドン、北京の市民が歓喜する様子が出てくるが、東京は出てこない。
■ 何日か前の新聞(タウン情報)に、この写真展が紹介されていた。鉄塔に魅せられた写真家が撮りためた鉄塔の写真展を見に出かけた。
風景の一部を成す鉄塔という捉え方だろうか。展示されている作品を見て思った。
近景に大きくひまわりを配し、後方に小さく送電鉄塔を捉えた写真。ソフトクリームのオブジェとNTTの鉄塔のツーショット。
送電鉄塔は送電線で繋がっているところが魅力。目には見えない人と人の繋がりを表現しているかのよう。
狛犬と鉄塔のツーショット、四柱神社の狛犬か。昭和電工の特徴的な送電鉄塔もあった。
写真表現は参考になった。
春のフォトアルバム 撮影日時 160306 06:21AM
空は心模様を映すものだとお文は時々思う。悲しければ悲しいように、嬉しいことがあれば嬉しいように見える。それが不思議だった。 『ただ遠い空』 宇江佐真理より
この空はどう見えますか・・・。
125頁
■ 髪結い伊三次捕物余話シリーズ第3弾「さらば深川」 宇江佐真理/文春文庫を読み終えた。
カバーに描かれた伊三次がお文を抱きかかえている場面は表題作「さらば深川」に出てきた。放火によって炎上した家の中からお文を助けだすところだった。背景が火事を描いていることには「さらば深川」を読み終えるまで気がつかなかった。
宇江佐さんがあとがきに書いているが、「護持院ヶ原」はホラーな作品。シリーズ物はマンネリに陥りやすいので、敢えて書いたという。
「因果堀」は惚れあった男と女が分別を無くして引き起こした事件。
このシリーズは月に1、2冊のペースと考えていたが、もっとペースが上がるかもしれない。この先どんな作品が待っているのだろう・・・、楽しみだ。
■ 髪結い伊三次捕物余話シリーズ第3弾、「さらば深川」を読み始めた。カバーに描かれたふたりの体、だまし絵か? どうなっているのかしばらく理解できなかった。こんな場面がものがたりに出てくるのだろうか・・・。