透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

― 道路またぎ櫓

2017-10-07 | A 火の見櫓っておもしろい

 道路をまたいで立っている火の見櫓を全部見たい!などと思い始めている。残念ながら道路またぎ櫓がどこにあるのか、全ては分からない。私が把握していて既に見ているのは長野県内では飯山市飯山と南佐久郡南牧村海尻、茅野市金沢にある各1基、県外では山梨県富士吉田市新倉の1基で、計4基(写真)。


飯山市飯山 4脚8〇型


茅野市金沢 4脚6〇型


南佐久郡南牧村海尻 4脚4〇型

長野県外では山梨県富士吉田市新倉にある。


山梨県富士吉田市新倉 4脚4〇型

富士吉田市の上吉田にもう1基あるが(過去ログ)、またいでいるのは敷地内通路であり、道路ではないのでカウントしないことにした。

他に私が把握している道路またぎ櫓は、①福島県古殿町と②茨木県筑西市(JR水戸線下舘駅の近く)、③栃木市藤岡町(東武日光線藤岡駅の近く)、それがしさんに教えてもらった④山梨県甲州市、以上にある4基。

近々④甲州市の火の見櫓を見にいく予定。中央道を勝沼ICで下りればすぐのところだから、自宅から120km、約1時間半。

*****

残りの3基を11月に見に行こうと計画している。以下、その計画案。

自宅から①福島県古殿町まで350km、約4時間(長野道→上信越道→関越道→北関東道→東北道→あぶくま高原道路)。

古殿町から②茨木県筑西市(旧下館市)まで一般道で135km、約3時間。途中で火の見櫓と出会うかもしれないから、もう少し時間がかかるかもしれない。この日は下館駅近くのホテルに泊まる。

筑西市から③栃木市藤岡町までは33km。途中で火の見櫓と出会ったら観察したい。

③から自宅まで270km(東北道→北関東道→上信越道→長野道)、約3時間半。


◎ 写真のように道路をまたいでいる火の見櫓をご存知の方、お知らせいただければ幸いです。


「カラダの知恵」を読む

2017-10-07 | A 読書日記


『カラダの知恵 細胞たちのコミュニケーション』三村芳和/中公新書

 ようやく『日本の仏像 飛鳥・白鳳・天平の祈りと美』長岡龍作/中公新書を読み終えて、この本を読み始めた。

著者の三村氏はまえがきに**本書は一般読者にも分かるように心がけた。(中略)筆者の心はいま、こどもがだいじな、門外不出と言いたいくらいの宝物を自慢げに友達に見せるときの気持ちに通じている。**と書いている。そう、「一般読者にも分かるように」、これはありがたい。

本書の内容について、カバー折り返しの紹介文から引用しておく。**細胞たちのコミュニケーションには、人間社会にもまさるとも劣らない大胆で精緻な仕組みが隠されている。本書は体内で行われる37兆個に及ぶ細胞たちの情報伝達をわかりやすく解説。**

相手の表情から感情を読み取るのも細胞のはたらき、傷口を修復するのも細胞のはたらき。その時、細胞たちはどのようにして情報を伝え、どのような仕組みでお互いに協力しあうのか・・・。

興味深いテーマを扱った本だ。


 

 


「日本の仏像 飛鳥・白鳳・天平の祈りと美」

2017-10-06 | A 読書日記



■ 『日本の仏像 飛鳥・白鳳・天平の祈りと美』長岡龍作/中公新書 をようやく読み終えた。この本の初読は2009年6月、その後2015年10月に再読しているから、今回が3回目。

章立ては次の通り

序章    仏像を造るとはどういうことか
第一章 聖徳太子のために造られた仏像
第二章 生身という思想
第三章 釈迦に出会う
第四章 仏はどこにいるか
第五章 天の動き
第六章 国土を法界にする
第七章 救済のかたちと場所
終章  重ねられる祈り

序章に「仏像を造るとはどういうことか」とあるように仏像が造られた背景、仏像の持つ意味などについて論じている。

取り上げているのは法隆寺の釈迦三尊像や薬師寺の薬師三尊像など、有名なものが中心。だが、専門的な内容で、仏像と飛鳥時代、奈良時代に関する基礎的な、いや、かなりの知識がないと読みこなせない。どちらの知識もない私などは今回も字面を追うことに終始した。

第七章「救済のかたちと場所」の最後、**仏像は祈りのためにある。祈りの心を喚起するのが仏像の役割だ。深い信心を仏像へ寄せるために会いたい人の姿をそこに重ねる、それは釈迦への篤い思慕が仏像を造らせたという、仏像の始まりの物語と同じ心によるものだ。**(261頁)を押さえておきたい。 

この本で扱っているのは7、8世紀の仏像。あとがきに**続篇を書きたいと思っている**(269頁)とあるが、本書のような密度の仏像通史が出たら読みたい。その前にまた京都にでも出かけて仏像を鑑賞したい。


 


中秋の名月

2017-10-05 | A あれこれ

● 昨夜(4日)は中秋の名月だった。残念ながら鄙里では月は雲に隠れてしまっていて、愛でることはできなかった。

何年か前まで中秋の名月は満月だと思っていたが満月になるとは限らない。今年の中秋の名月は満月の2日前で、左側の輪郭がはっきりしていない。もともとこの国には満月を愛でる習慣はなかったらしい。

少し歪な形の方を好むという心性が日本人にはあるようで、整形の満月を愛でるという習慣は中国から伝わったと何かで読んだ(読んだ書名は忘れてしまった)。都市計画然り。中国からシンメトリックな都の計画がこの国に伝わったが、いつの間にか、それがくずれてしまった。

十三夜であろうが、十五夜であろうが、二十三夜であろうが、月をきれいだなと思う心のゆとりが欲しい・・・。


 中秋の名月:陰暦8月15日の夜に出る月


諏訪市四賀の道祖神

2017-10-03 | B 石神・石仏


諏訪市四賀武津の道祖神 抱肩握手像 昭和53年4月 撮影日170924  

男神と女神が握手をして互いの肩に手をかけているけれど・・・。
あまり仲睦ましく見えないのはなぜ? 
顔の表情かな、相手の方に頭を傾けていないからかな。
いや、こちらの心に因るのかな。


 


ブックレビュー 1709

2017-10-03 | A ブックレビュー

 先日松本市内の某カフェで読んだAERA(2017.9.25号)に内田樹氏の「イエスマンという生き方 身内重用主義への無抵抗」と題する寄稿文が掲載されていた。

**繰り返し主張してきた通り、日本は主権国家ではない。米国の属国である。** 内田氏は続けてこのことの論拠も示している。

**先人に倣って国家主権回復のための外交的努力を愚直に続けるのが日本人の本務であると私は思うが、日本人はある時点でそれを放棄した。** このように内田氏はズバリ指摘する。

『日本の仏像』長岡龍作/中公新書をまだ読み終えていない。で、9月に読んだ本はたった1冊『日本の覚醒のために』内田樹/晶文社。少し長くなるがこの本から引用する。



**その方がまだこの会場にいらしたらほんとうに悪いのですが、正直言うと、モニターでのお話を聞きながら、こういう方に国語教育の話しをして欲しくないと思いました。(中略)「声が悪い」こと、そして「定型文で話す」ということは、僕の基準から言うと、国語運用能力、母語運用能力のレベルが非常に低いということです。そういう母語運用能力の低い人間が、母語運用に関しての教育方針を起案したり決定したり実施したりしてる。それでは日本の国語教育に救いがないと思います。** ことばの教育(189頁)

なんとも手厳しく容赦ない。だがその指摘の論拠を示されると、なるほどなあ、と思ってしまう。

まあ、時には激辛ラーメンを食すのも悪くないか・・・。 


注:拙ブログでは引用文を**で示しています。


カラフルな切手

2017-10-01 | D 切手


■ 先日届いた封書に貼ってあった切手はカラフルなデザインだった。「祝・飛龍不二法門」(部分)という表示がある。調べてみて絹谷幸二という洋画家の作品だと分かった。封書の送り主はデザイナーのUさん。


 

 


ねむの木の黒部ダムカレー

2017-10-01 | F ダムカレー


ねむの木の黒部ダムカレーの竣工写真

昨日(0930)所用で大町へ。となると昼食は当然黒部ダムカレー

ダム型式:アーチ式ライスダム
堤体長:約23cm(黒部ダムカレーカードに示された数値)
堤体高:約3cm(同上)
堤体幅:約3cm(カードに数値の記載がなく、実測もしなかったが、堤体高とほぼ同寸と竣工写真から推測した)
堤体重量:不明
総貯ルー量:約350cc(黒部ダムカレーカードに示された数値)
ダム湖:面積が広く、浅い 
ダムに乗り上げた巨大な遊覧船・ガルベ:えびコロッケ  
施工費:1,000円(税込み)
発注後施工に要した時間:うっかり計測するのを忘れたが、10分くらいか。
施工業者:ねむの木(大町市大町大原町)、施工者は女性。
味:まろやかで、やや甘め。




 過去ログ


富士見町立沢の蔵

2017-10-01 | A あれこれ



■ 学生のころから各地の民家を見て歩いていたが、火の見櫓にぞっこん、となってしまってこのところ出歩いても民家にはあまり注目してこなかった。でもこんな立派な蔵を目にすると、「お!すごい」となる。近くの空き地に車を停めて、観察した。



諏訪地方の民家に見られる棟端の飾り・雀おどり(松本平の民家・本棟造りの棟端飾りも同名で呼ばれることがあるが、デザインが全く違うので区別したい 過去ログ過去ログ2)。



破風板を交叉させ、その上に破風と同じような板(雨ぶたが意匠的になったものと解したい)を載せてひし形をつくり、その中を飾る。この雀おどりは竹を組んでいるが、他のデザインも見られる。



破風と鼻隠し(鼻隠しの外側に付けた「風返し」と解した方が良いかもしれない)の交叉部。これほど立派なものを見るのは初めて。破風板下端の下り懸魚を思わせる飾り、破風板を留める金物部分の菱型の飾りにも注目。


 


蔵の壁の親子亀

2017-10-01 | F 建築に棲む生き物たち



棲息地:諏訪郡富士見町立沢の蔵の外壁 観察日170924

 9月24日に富士見町の火の見櫓めぐりをした。諏訪地方には火の見櫓が多く、一度や二度では見尽くせない。また出かけたいと思う。

火の見櫓に集中していると民家には目がいかないが、富士見町の集落には立派な蔵が点在しているので、それらのいくつかを観察した。そしてある蔵の壁面に亀がいることに気がついた。



親亀の後に続く子亀、微笑ましい。