映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ボビーフィッシャーを探して

2011-03-04 06:20:43 | 映画(洋画 99年以前)
7歳のチェスの天才少年が成長していく姿を描いた映画である。スポーツ・ライターのフレッド・ウェイツキンが、実子ジョシュの少年期を描いたノンフィクションを映画化した。題名の「ボビーフィッシャー」とは奇想天外な行動で一世を風靡したチェスの元世界チャンピョンである。

彼の映像も織り交ぜながら、少年が成長する姿を描く。プロデューサーは名監督シドニー・ポラック。主演はオーディションで数千人の中から選ばれた8歳のマックス・ポメランツ。脇役に現在メジャー俳優として活躍する芸達者たちが多く、なかなかいい映画に仕上がっている。ムードもいい。お勧め映画だ。



7歳の主人公ことマックス・ポメランツは、街の公園で「大道将棋」のように指されているチェスに関心を持つ。ルールを覚えてすぐ上達する。公園のストリートチェスの名手ことローレンス・フィッシュバーンも、少年の才能に目を見張る。主人公の父親ことジョー・モンテーニャは、息子に本格的なチェスの教育を受けさせようと往年のチャンピオンことベン・キングスレイと会う。父親は、ベン・キングスレイを息子のコーチに雇う。ベンもまた彼の才能にひかれ、一対一のレッスンが開始された。「第2のボビー・フィッシャー」を目標に特訓は進められ、才能は開花していった。元来大会に出るのは早いといっていたベンキングスレイであるが、家族の意思で少年少女チェストーナメントに参加、次々に制覇していった。そんな時、強力なライバルが現れた。4歳よりチェスの英才教育を受けている少年だ。彼の存在を脅威に感じた主人公は、大会当日、プレッシャーから初回の格下の相手に負けてしまう。スランプが続き、まわりのトラブルが続くが。。。。



子供のチェスの大会なのに、後ろで見ている親のほうが興奮してしまって、取っ組み合いまで始まってしまい、親を隔離するシーンが面白い。親バカの極致である。

一人の天才少年をめぐって、外野のほうが大騒ぎである。
父親は通っている学校で、チェスばかり夢中になってそのほかのことがないがしろになっていると教師であるローラリニーに言われて興奮。母親はベンキングスレイの息子への指導に素直になれずおかんむり。公園のストリートチェスの名手ことローレンス・フィッシュバーンは攻撃的な早指しチェスを子供に教えるが、往年のチャンピオンことベン・キングスレイは深読みで攻めろという。
チェスを他の芸やスポーツに置き換えるとよくある話なのかもしれない。でも子供はいろんな話を自分なりに消化して、しっかり成長していく。そんな姿が健気に見える。

すんなり這い上がっていくわけではない。途中にスランプや挫折もあり、割と激しい場面もある。父母の道理に合わない動きもある。でも全般的に流れるムードはやさしく、安心して最後まで見れた。
コメント
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