映画とライフデザイン

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映画「ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密」 マイケルキートン

2017-08-04 20:09:52 | 映画(洋画:2016年以降主演男性)
映画「ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密」を映画館で観てきました。


これは面白い!久々のおすすめ映画である。
まさに超満員の客席、実は自分も一回観そびれている。これはまずいとネット予約で向かう。映画館の外には観そびれている夫婦やら大勢いた。マクドナルドの真の創始者マクドナルド兄弟と全米のフランチャイズ化に成功したレイ・クロックの物語である。

わかりやすい映画だ。
多少の脚色はあるが実話に基づいており、話はずっとだれない。周りの人は食い入るように画面に目を向けている。ここまで観客の熱い視線を感じる映画は少ない。労基署からの厳しいご指導?のおかげで働き方改革という言葉にがんじがらめになっている日本のビジネス社会とは全く真逆なレイクロックの行動力にはむちゃくちゃ魅かれる。

1954年アメリカ。52歳のレイ・クロック(マイケル・キートン)は、シェイクミキサーのセールスマンとして中西部を回っていた。ある日、ドライブインレストランから8台ものオーダーが入る。どんな店なのか興味を抱き向かうと、そこにはディック(ニック・オファーマン)&マック(ジョン・キャロル・リンチ)兄弟が経営するハンバーガー店<マクドナルド>があった。


合理的な流れ作業の“スピード・サービス・システム”や、コスト削減・高品質という革新的なコンセプトに勝機を見出したレイは、壮大なフランチャイズビジネスを思いつき、兄弟を説得し、契約を交わす。次々にフランチャイズ化を成功させていくが、利益を追求するレイと、兄弟との関係は急速に悪化。やがてレイは、自分だけのハンバーガー帝国を創るために、兄弟との全面対決へと突き進んでいくーー。(作品情報より)

1.レイ・クロックとマクドナルド兄弟との出会い
もともと家庭を顧みず仕事に励むワーカーホリックなレイクロックは、車でセールスで飛び回る。夜は自己啓発のレコードを聴きながら自らのモチベーションを高める。でも、常にうまくいっているわけではない。そんな時、電話番の女性から自分の会社のミキサーが6個注文が入って驚く。これは間違いだろうと注文先であるマクドナルドに問い合わせると8個欲しいといわれ驚くことがすべての始まりである。


きっと儲かっているんだろうと、イリノイからカリフォルニアの遠方まで車を走らせマクドナルドの店に向かう。店の前は行列だ。でもすぐにさばかれていく。注文聞きのウェイトレスはいない。食器はない。頼んだらすぐ品物が出てくる。どこで食べるのかと聞くと、どこでも好きなところで食べてくださいと店員に言われる。みんなおいしそうに食べている。


改めてマクドナルド兄弟に話を聞きたいとディナーを一緒にしたいと申し込む。そこで聞いたのは合理的なハンバーガー製造システムである。この場所でやっていられればいいと思うマクドナルド兄弟に、レイ・クロックはフランチャイズシステムを提案するのだ。

そこから、レイクロックは根っからの商売人ぶりを発揮し、一気にフランチャイズを伸ばしていく。この辺りの過程はよくできたドキュメンタリー番組を見るようで実に楽しい。

2.レイ・クロックの家庭
ここではビジネスの話だけでなく、レイ・クロックの家庭生活もクローズアップする。もともとシェイクミキサーを売りに、町から町へと車を走らせるレイは家庭をぞんざいにしていた。デイヴィッド・リンチ映画の常連ローラダーン扮する妻との冷たい生活が、マクドナルドの仕事をやり始めてから急変する。社交クラブへ一緒に食事に出たりして、妻も夫をかばうようになる。でも、英雄色を好むというわけではないが、FC経営者の妻に一目ぼれをして、一気に近づいていくのだ。そのあたりから直情型肉食系のレイ・クロックの人間像を浮かび上がらせる。


3.レイ・クロックと日本マクドナルド
自分が中学生の時、藤田田社長率いる日本マクドナルド社がスタートする。「ギンザナウ」に出演する矢沢永吉を見に銀座三越に行くと、マクドナルドでハンバーガーを食べたものだ。その時彼が書いた「ユダヤの商法」はとんでもないベストセラーとなった。今でも自分の書棚にある。ユダヤ人の商売流儀について書かれている。

藤田田「辛抱よりは見切り千両」として、「ユダヤ人はソロバン勘定に合わないとわかれば、3年はおろか、半年待たないで手を引いてしまう。」(ユダヤの商法 46p)これはクロックに学んだのであろう。クロックはありとあらゆることをそく実行して試してみるのであるが、システムに乗らないなと思ったら即、手を引く。

マクドナルド本社のユダヤ人についてドライな人間像を想像したが、ここで書かれているレイ・クロックは極めて熱い!それを演じるマイケルキートンは抜群にいい。

ユダヤの商法―世界経済を動かす
藤田田とマクドナルドの出会い


成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)
ファウンダーの原作のようなレイ・クロックの伝記
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