映画「明日を綴る写真館」を映画館で観てきました。
映画「明日を綴る写真館」は名バイプレイヤー平泉成が80歳にして初主演の作品だ。あるた梨沙による同名漫画を原作に、秋山純監督がメガホンを持つ。平泉成と過去に共演してきた主演クラスの盟友たちが脇役に回って共演している。佐藤浩市・吉瀬美智子・高橋克典・田中健・美保純・赤井英和・黒木瞳・市毛良枝とよくぞ集結したものだ。主人公が作品展に出展した写真を見て、若手人気写真家が感銘を受け弟子入りする話だ。心温まるストーリーと想像して映画館に向かう。
岡崎で写真館を営む鮫島(平泉成)が写真コンテストに出品した写真を見て、そのコンクールで最優秀賞を受賞したカメラマン・太一(佐野晶哉)が感銘を受ける。多忙なスケジュールの人気写真家なのに、新規の仕事をキャンセルして岡崎の写真館で弟子入りを志願する。鮫島の写真館に訪れる客と対話を重ね、深く関わる鮫島の姿を見て少しづつ写真を撮ることへの考え方を変えていくようになる。
欠点は多い映画だけど、映画を観た後味は良かった。
遠目に城が見える河川敷で写真を撮っている。いったいここはどこなんだろう?と考えていると、しばらくしてセリフで岡崎だとわかる。賞を連続して受賞する写真家が、地方で写真館を営むカメラマンのもとに弟子入りする構図は不自然だけど、それを言っちゃおしまいだ。
若手俳優がイマイチとの印象を持つし、80代と平泉成と70代の市毛良枝の子供がいくらなんでもこんなに若くはないだろうという不自然さもある。ピアノ基調の音楽がバックで流れつづける。フレーズは悪くないけど、ちょっと流れすぎ。ここまで多いと画面にあっていないフレーズもある。でも、それらの欠点を補うのがベテラン俳優の出番だ。
平泉成の独特の声は耳に残る。いったい何度であっただろう。芸名を知らなくても顔を見たことある人は多いだろう。人情味のある刑事役なんかお似合いだ。自分には西川美和監督「蛇イチゴ」の印象が強い。若い時に全盛時代の岡崎友紀とTV番組「なんたって18歳」でコンビを組んでいたと知り驚く。実は昔から見ていたんだ。ここでも渋い演技を見せてくれる。
市毛良枝が良かった。いかにもこれまでの日本人が理想とする専業主婦の雰囲気だ。好き勝手にやるカメラマンの主人公にピッタリ寄り添う。突然弟子入りしてきた若いカメラマンに対して、母親のように接するそのふるまいが素敵だ。余分なことだが、会社で自分の面倒を見てくれた女性に話し方までよく似ていてより好感度が上がった。
田中健が彼自身とわかるように目が慣れるまで時間がかかった。地元のケーキ屋の店主で、その娘である看板娘を平泉成が撮った写真を見て弟子入りしたのだ。店は流行っていない。店をたたもうかとした時にカメラマンの太一がこうやったらInstagramでよく見えると写真のコツを教える。一気に行列店に変貌する。平泉成はいい歳のとり方をしていて、幅広い役柄に起用されるけど、田中健の場合、逆かもしれない。
佐藤浩市は自らの遺影を撮って欲しいと来る役だ。白髪で最近の主演作「春に散る」「愛にイナズマ」と同じような雰囲気をもつ。その妻役の吉瀬美智子はいかにも主婦らしい感じで以前の美魔女的雰囲気がない。美保純はあの世に行く寸前の老婆の役だ。ポルノ時代から知っている自分は本人と気づくのに時間がかかる。赤井英和はラーメン屋の店主だ。自分が行きつけの飲み屋のママが女優で、どうやら赤井はセリフ覚えがよくないそうだ。それにはうってつけの役だ。
黒木瞳は先日「青春18×2」で清原果耶の母親役で出会ったばかりだ。でも、それまで久しく会っていなかった。大女優的に自惚れて主役にこだわっていたのかなあ。脇にまわれば、まだまだ出番は多そうだ。自分とほぼ同世代なのにこの美貌はすごい。弟子入りしたカメラマンの母親役で、現在はウェディングプランナーをやっている設定だ。40代というのには無理があるが、50代半ばと言っても不自然ではない。吉永小百合を思えばまだまだやれる。
いいベテラン俳優が集まった。平泉成はまだまだやれそうだ。
映画「明日を綴る写真館」は名バイプレイヤー平泉成が80歳にして初主演の作品だ。あるた梨沙による同名漫画を原作に、秋山純監督がメガホンを持つ。平泉成と過去に共演してきた主演クラスの盟友たちが脇役に回って共演している。佐藤浩市・吉瀬美智子・高橋克典・田中健・美保純・赤井英和・黒木瞳・市毛良枝とよくぞ集結したものだ。主人公が作品展に出展した写真を見て、若手人気写真家が感銘を受け弟子入りする話だ。心温まるストーリーと想像して映画館に向かう。
岡崎で写真館を営む鮫島(平泉成)が写真コンテストに出品した写真を見て、そのコンクールで最優秀賞を受賞したカメラマン・太一(佐野晶哉)が感銘を受ける。多忙なスケジュールの人気写真家なのに、新規の仕事をキャンセルして岡崎の写真館で弟子入りを志願する。鮫島の写真館に訪れる客と対話を重ね、深く関わる鮫島の姿を見て少しづつ写真を撮ることへの考え方を変えていくようになる。
欠点は多い映画だけど、映画を観た後味は良かった。
遠目に城が見える河川敷で写真を撮っている。いったいここはどこなんだろう?と考えていると、しばらくしてセリフで岡崎だとわかる。賞を連続して受賞する写真家が、地方で写真館を営むカメラマンのもとに弟子入りする構図は不自然だけど、それを言っちゃおしまいだ。
若手俳優がイマイチとの印象を持つし、80代と平泉成と70代の市毛良枝の子供がいくらなんでもこんなに若くはないだろうという不自然さもある。ピアノ基調の音楽がバックで流れつづける。フレーズは悪くないけど、ちょっと流れすぎ。ここまで多いと画面にあっていないフレーズもある。でも、それらの欠点を補うのがベテラン俳優の出番だ。
平泉成の独特の声は耳に残る。いったい何度であっただろう。芸名を知らなくても顔を見たことある人は多いだろう。人情味のある刑事役なんかお似合いだ。自分には西川美和監督「蛇イチゴ」の印象が強い。若い時に全盛時代の岡崎友紀とTV番組「なんたって18歳」でコンビを組んでいたと知り驚く。実は昔から見ていたんだ。ここでも渋い演技を見せてくれる。
市毛良枝が良かった。いかにもこれまでの日本人が理想とする専業主婦の雰囲気だ。好き勝手にやるカメラマンの主人公にピッタリ寄り添う。突然弟子入りしてきた若いカメラマンに対して、母親のように接するそのふるまいが素敵だ。余分なことだが、会社で自分の面倒を見てくれた女性に話し方までよく似ていてより好感度が上がった。
田中健が彼自身とわかるように目が慣れるまで時間がかかった。地元のケーキ屋の店主で、その娘である看板娘を平泉成が撮った写真を見て弟子入りしたのだ。店は流行っていない。店をたたもうかとした時にカメラマンの太一がこうやったらInstagramでよく見えると写真のコツを教える。一気に行列店に変貌する。平泉成はいい歳のとり方をしていて、幅広い役柄に起用されるけど、田中健の場合、逆かもしれない。
佐藤浩市は自らの遺影を撮って欲しいと来る役だ。白髪で最近の主演作「春に散る」「愛にイナズマ」と同じような雰囲気をもつ。その妻役の吉瀬美智子はいかにも主婦らしい感じで以前の美魔女的雰囲気がない。美保純はあの世に行く寸前の老婆の役だ。ポルノ時代から知っている自分は本人と気づくのに時間がかかる。赤井英和はラーメン屋の店主だ。自分が行きつけの飲み屋のママが女優で、どうやら赤井はセリフ覚えがよくないそうだ。それにはうってつけの役だ。
黒木瞳は先日「青春18×2」で清原果耶の母親役で出会ったばかりだ。でも、それまで久しく会っていなかった。大女優的に自惚れて主役にこだわっていたのかなあ。脇にまわれば、まだまだ出番は多そうだ。自分とほぼ同世代なのにこの美貌はすごい。弟子入りしたカメラマンの母親役で、現在はウェディングプランナーをやっている設定だ。40代というのには無理があるが、50代半ばと言っても不自然ではない。吉永小百合を思えばまだまだやれる。
いいベテラン俳優が集まった。平泉成はまだまだやれそうだ。