今日はこの台湾をめぐる戦乱の可能性を考えたいと思います。
まず以下のニュース記事をご覧下さい。
「中国、台湾対岸の空軍基地3か所増強…統一戦の準備」
2020年10月16日(土)読売新聞、
https://news.biglobe.ne.jp/international/1016/ym_211016_8960136524.html
【北京=大木聖馬】香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは16日、中国が台湾対岸の福建省にある空軍基地3か所を増強していると報じた。米企業の撮影した衛星写真を分析したものとして伝えており、台湾有事の際に重要となる空軍能力の強化に向け、関連施設の整備も着実に進めているとみられる。
同紙によると、3か所の空軍基地は台北から西に約200〜400キロ・メートル離れた台湾海峡沿岸付近にあり、昨年初めから増強作業が始まったという。先月末から今月2日に撮影された衛星写真によると、滑走路の拡張や格納庫の防弾強化や地対空ミサイルの設置などが確認された。
こうした基地増強は、旧型戦闘機よりも大きい新型戦闘機の配備に伴う格納庫の拡張や、有事の際の台湾側からの反撃に備えた防御性能の向上が目的の可能性があるとしている。「中国南東部沿岸などの他の基地も増強されており、台湾を統一するための戦闘準備を進めている」とする専門家の見方も伝えた。
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この共産党中国の動きに対してアメリカは次のように意見を発表しています。
台湾有事「最悪に備えを」 軍事力では中国上回る―前米国務次官補
2021年07月30日20時、https://www.jiji.com/jc/article?k=2021073000789&g=int
スティルウェル前米国務次官補=2019年12月、ワシントン
【ワシントン時事】トランプ前米政権でアジア外交を担ったデービッド・スティルウェル前国務次官補(東アジア・太平洋担当)は30日までに時事通信のインタビューに応じ、中国が威圧的行動を強める台湾情勢について「最善の策は最悪に備えることだ」と訴えた。有事が起きても米軍は同盟国と連携し、中国の軍事能力を上回るとの認識を示した。・・・以下省略。
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以上の報道を見るとアメリカ軍は共産党中国と本気で戦う決意があるというのです。
一方、台湾の中華民国自身の軍事力を見てみましょう。
中華民国軍は、正規軍で陸軍約20万人、海軍約4万5000人(内海軍陸戦隊約1万5000人)、空軍約5万5000人、憲兵隊約1万2000人、予備役で約165万人の兵力を擁しています。
そして装備は 主力戦車926両以上、駆逐艦・フリゲート艦26隻、潜水艦4隻、作戦機約477機となっています。
ここで台湾の中華民国の空軍だけをもう少し詳しく見てみましょう。
空軍は総兵力5万強。空軍司令部の下には、政治作戦部、作戦指揮部、防空砲兵指揮部、訓練指揮部、後勤指揮部等があります。
F-16A/B戦闘機150機、経国戦闘機(F-CK-1戦闘機 IDF経国型)131+6機、ミラージュ2000戦闘機60機、F-5戦闘機52機を保有し、2006年には最新のE-2 ホークアイ 2000を導入しました。
有事の際には、全国56ヶ所の飛行場(空軍基地12ヶ所、国際空港2ヶ所、その他42ヶ所)の他、5カ所の幹線道路も48時間以内に軍用滑走路に転用することができるのです。
以上の様に台湾自身も戦争の準備をしているのです。
中華民国の軍事力は世界で21位です。1位はアメリカで日本は5位です。中華民国の軍事力は世界で21位ですが世界1位のアメリカと共同作戦をとる限り共産党中国が劣勢であるのは明らかです。
私自身の予測を書いてお終いにします。中国の北京政府はアメリカと台湾が共同作戦をとる限り中国が劣勢であるのは百も承知です。
しかしアメリカとの覇権争いで対抗しているのです。戦争をする姿勢をとってアメリカを脅迫しています。中国が一旦、軍事行動を起こせば大規模な戦争になります。
従って私自身は共産党中国の台湾の軍事統一の可能性は小さいと考えています。しかし日本人は常に台湾をめぐる軍事力の実態に関心を寄せるべきです。あまりにも平和ボケして軍事力の実態に無関心では日本の将来が危ないのです。台湾をめぐる軍事力の配備に強い関心を持ち続けるべきと思います。
今日の挿絵代わりの写真は台北の風景写真と台湾の地方の稲田の写真です。写真の出典は、「台湾の風景写真」を検索して、インターネットに出ている写真から5枚選びました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
1番目の写真は台湾の首都、台北市の遠景です。
2番目の写真は台北市にある故宮です。
3番目の写真は台北市の繁華街の様子です。
4番目の写真は台北市の東門です。
5番目の写真は台湾の農業地帯の稲田の風景です。