後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「芸術の秋(12)茨城県の板谷波山記念館」

2023年10月03日 | アート・文化
茨城県の水戸には県立美術館があり北茨城には県立天心記念五浦美術館があります。
そして笠間市には笠間日動画廊美術館と県立陶芸美術館があります。笠間の西隣りの筑西市には板谷波山記念館があります。
私はこれらの美術館を以前に家内と一緒に見てまわりました。
今日は板谷波山記念館をご紹介したいと思います。

1番目の写真は板谷波山の彩磁藤文花瓶です。

2番目の写真は白磁唐草文壺です。

3番目の写真は青磁袴腰香炉です。

4番目の写真は彩磁呉州絵香炉です。

5番目の写真は唐花文の花瓶です。

板谷波山は明治5年(1872)に茨城県に生まれ昭和38年(1963)に亡くなりました。
明治27年東京美術学校彫刻科卒業後、明治36年に田端に居を構え、「波山」と号し、優美なホ光彩を編み出し陶芸家としての道を歩み始めました。
貧窮の生活の中で窯を築き、明治39年初窯に成功し、翌年には東京勧業博覧会で三等賞を受賞。以後様々な展覧会や博覧会で入選、受賞を重ね、陶芸界での地位を不動のものとしたのです。
板谷波山の作品は静謐な美です。眺めていると心が静まります。そしてその上品な美の世界へ吸い込まれていくのです。宗教とはまったく別な崇高なものを感じさせます。嗚呼、そういうのが陶芸芸術なのだと納得するのです。
茨城県の筑波山の北の山麓にある筑西市に生まれ育ったので筑波山の筑を消して波山と号したそうです。
波山の精神性に溢れた陶磁器が沢山あるのが板谷波山記念館です。そして笠間日動画廊美術館の近所にある茨城県立陶芸美術館にも波山の作品が沢山展示してあります。
是非、茨城県の板谷波山記念館をご覧下さい。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

「芸術の秋(11)近代絵画の父、ポール・セザンヌの油彩画」

2023年10月03日 | 日記・エッセイ・コラム
ポール・セザンヌ(1839年- 1906)は、フランスの画家で当初はクロード・モネやルノワールらとともに印象派のグループの一員として活動していてましたが、1880年代からグループを離れ、伝統的な絵画の約束事にとらわれない独自の絵画様式を探求します。ポスト印象派の画家として紹介されることが多く20世紀の美術に多大な影響を与えました。しばしば「近代絵画の父」と言われています。

さて私は以前にセザンヌの絵を200枚位幾つかの部屋の壁一面に飾ってある館を訪ねたことがあります。それはニューヨークから列車で1時間くらい行った田園地帯にあった昔の金持ちの館でした。セザンヌ美術館として公開していました。
その壁一面の絵画を見ると明らかに未完成の絵が半分以上あったのです。それどころか描きかけの絵さえ数十枚あったのです。
それには吃驚しました。その館の主がセザンヌの絵なら何でも良いと買い集めたに違いありません。それだけ強くセザンヌを愛していたのです。
同時に芸術家は実に気まぐれで途中でその絵を描くのを止めてしまう人もいると知ったのです。
そんな未完成の絵画を画商が持ち出して売ってしまうのです。
それ以来、私はどんな有名な画家の絵でもその絵としての完成度を注意深く見るようになりました。
日本の有名な画家でも未完成のような絵が市場に沢山出回っている人がいます。
それはさておきセザンヌの完成された絵には感動させられます。
青い色を巧みに使った山や湖の風景画も大好きです。数多いリンゴの構図や様々な色合も画家の思索が感じられます。
人物画の人間の今までの生き方や精神も滲み出ています。
そこで今日はセザンヌの完成尾の良い油彩画を6点お送りします。出典は、https://ja.wikipedia.org/wiki/ポール・セザンヌ、です。

1番目の写真は『赤いチョッキを着た少年』です。1894年、80x64.5cm

2番目の写真は 『藁ひもを巻いた壺と果物』です。1895年、73x60cm 
3番目の写真は『リンゴの籠のある静物』です。1890-94年。シカゴ美術館蔵です。
4番目の写真は『カード遊びをする人々』です。 1890-92年、65 × 81 cm。メトロポリタン美術館蔵です。
5番目の写真は『アヌシー湖』です。1896年。コートールド・ギャラリー蔵です。

6番目の写真はセザンヌ『サント・ヴィクトワール山』です。制作年:1887年頃、原画サイズ:67×92cm、所蔵:コートールド・ギャラリー です。

今日は近代絵画の父、ポール・セザンヌの油彩画をご紹介致しました。

 それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)