相模湖は自宅から一番近い湖です。車で40分です。1962年に東京に住むようになってから家族連れで何十回も通っています。ダム湖ですが豊かな自然に囲まれているので天然の湖のようで楽しいのです。藤野から少し山に入った所に「山並み温泉」という温泉もあります。
湖畔は神奈川県立公園になっていて美しく整備されていまます。
昨日も午後から家内を伴って相模湖を眺めて過ごしました。昨日撮った写真をお送りいたします。
上の写真が舟遊びの施設がそろい公園になっている湖畔の部分です。白い建物は旅館やお土産店です。
上の写真は緑豊かな相模湖の風景を示しています。
上の写真は土産物店のある広場の堰堤から見た相模湖です。
上の写真は公園広場に展示してある相模湖発電所で昔使われてい発電所1号機タービンの展示です。出典は、http://yoshifusausui.blog.jp/archives/1019164162.htmlです。
相模湖の魅力は風景だけではありません。
この写真のような昔の水力発電所の施設が展示してあることも魅力です。
この展示は私に水力発電のロマンを感じさせるのです。全国に散在している水力発電所の美しい風景を想わせてくれるのです。
水力発電は清らかな山の水を永久に使い続けます。その水を山の上に運び上げるのは太陽なのです。海から水蒸気が上がり、雲になり、風によって山へ運ばれ、雨になって降るのです。その全てをつかさどるのが太陽なのです。
原子力発電のように有害な放射性廃棄物を出しません。人間の美しい智慧を感じさせます。
芸術家も同じように水力発電所にロマンを感じるらしく、その風景を描いています。
上の写真の絵は岡鹿之助の「雪の発電所」です。出典は:http://www.us-vocal-school.com/weblog/music_life/archives/images/2012/01/120108_snow.jpg です。
ところで水力発電所は全国の山々に2000ケ所近くあります。その一覧表や発電の方式は末尾の参考資料に掲載してありますので、ご興味のある方はご覧下さい。
そこで以下に美しい発電所の風景写真を幾つかお送りいたします。
上の写真は相模湖から近い山梨県の七ツ沢水力発電所です。同じ相模川水系の水力発電所です。ここは私のお気に入りの場所なので何度か訪れてこのような写真を撮っています。
写真は七つ沢水力発電所の水の導管が桜花の上に写っています。この圧力管の下に発電機が4基入った立派な建物があります。凄い水音がしていてさかんに電気を作っている様子が実感できます。
上の写真は美しい磐梯熱海の水路式水力発電所の丸守発電の写真です。
この写真の出典は、http://blog.goo.ne.jp/i_haruo/e/70b0386d0dabe9e4217685ec7a8660b7です。
熱海町(福島県郡山市)には水力発電所が3ヶ所あり、猪苗代湖の水を引いて来て、発電しています。磐梯熱海温泉街から見える丸守発電所は大正10年に建設され、当時は大峰発電所と呼ばれていました。ちなみに、猪苗代湖(福島県)に最も近い沼上発電所は、福島県内で2番目に作られた発電所です。発電機3台で合計出力5900kW、最大使用水量は毎秒8.18トン、有効落差は87.36m、です。
上の写真はイビデン東横山水力発電所です。
写真の出典は、http://www.ibiden.co.jp/company/facility/higashiyokoyama.html です。
最大出力、13600Kwです。
上の写真は山梨県企業局所有の柚ノ木水力発電所です。
写真の出典は、http://www.pref.yamanashi.jp/news/200607/images/img_1152002499763.JPG です。最大出力、17800Kw、有効落差:264.40mです。
上の写真は四国電力の伊尾木川水力発電所です。
写真の出典は、http://www.suiryoku.com/gallery/kouchi/iokigawa/iokigawa.htmlです。
最大出力:7700Kw、落差129.90m です。
それにしても日本は山紫水明にして美しい風景に恵まれています。雨も多く生活に困ることはありません。
その上、山々に多量の雨が降るのでこのように2000ケ所近くの水力発電所があるのです。
何故かしみじみとこの瑞穂の邦に生まれ育ったことに心が和みます。静かな幸福感につつまれます。相模湖畔に来て美しい風景を眺めているとこんな想いが湧いてくるのです。昨日も家内と散歩しながら水力発電のロマンを語りました。家内は礼儀正しくうなずいていますがロマンをかんじないようです。人それぞれです。
あなたがロマンを感じるのはどのような時でしょうか?
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
==========参考資料=================
(1)水力発電所の総数といろいろなランキング
エレクトリカル・ジャパンのHP(http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/energy/electrical-japan/type/4.html.ja)に1973カ所まで明記してあります。
しかしこの1973ケ所の発電所には昭和電工や揖斐川電工のような民間会社の所有する水力発電所は含まれていません。ですからそれらを含めると2000近くなると思えます。
戦前からカーバイト製造や溶融アルミ電解製錬や高温合成化学などの製造をしていた民間会社は自分で水力発電所を持っていたのです。現在でも多くの民間会社が水力発電所を所有していると思われますので1973カ所より数百ケ所多いと考えるのが適切と思います。
さてそれはそれとして、水力発電所には水路式発電所とダム発電があります。
発電所の最大出力のランキングは以下のようになります。
最大出力の左は完成当時のもので、右のは現在の最大出力です。右の数字の出典は、http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/energy/electrical-japan/type/4.html.jaです。
1位、田子倉 38万Kw 40万Kw
2位、奥只見 36万Kw 56万Kw
3位、佐久間 35万Kw 40万Kw
4位、黒4 33万Kw 33万Kw
5位、有峰第一(成願寺川) 26万Kw 26万Kw
上の5つはダム式です。
上の最大出力の40万Kwや50万Kwという値は普通一個の火力発電所の出力が120万Kwという値に比べるとかなり小さな値です。
水力発電が日本の全電力の10%以下しか発電していないのはこの小さな最大出力能力のせいなのです。
さて最大出力が大きい発電所でも水がすぐに枯渇するようなところは頼りになりません。
そこで各発電所の年間総発電量のランキングを見る必要があります。
1位、佐久間 年間発電量:143万MWh
2位、信濃川 年間発電量:119万MWh
3位、黒4 年間発電量:93万MWh
4位、新小千谷 年間発電量:85万MWh
5位、千手 年間発電量:72万MWh
・・・・・・
9位、奥只見 年間発電量:61万MWh
10位、田子倉 年間発電量:59万MKh
上のランキングを見るとJR東日本の所有する新小千谷発電所や千手発電所が良い発電効率を上げていることに驚きます。
ダム式水力発電所には上でご紹介した水力発電所の他に揚水式水力発電所が沢山あるのです。
電力の要らない夜間に火力発電が余るのでその電力でダムの下から上へ水を上げて置くのです。そして夏場の昼間の電力不足が起きそうな時にドッと上の水を流し、大電力を得るのです。
ダムの上流からの水の補給が無い場合には、夜間に使う電力より昼間の発電量が少なくなります。上流からの水の供給が無ければ揚水式水力発電所は正味の発電量がマイナスになります。ですから揚水式発電所は厳密な意味で発電所ではありません。
しかし巨大な蓄電池の役割をするので電力危機を救う重要な役目があるのです。その最大出力ランキングは以下のようになります。
1位、奥多々良木 193万Kw
2位、奥清津第二 160万Kw
3位、奥美濃 150万Kw
4位、新高瀬川 128万Kw
5位、大河内 120万Kw
以下省略、詳しくは、http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/kid/learning/top.htmlにあります。
(2)相模湖ダムの目的:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E6%A8%A1%E3%83%80%E3%83%A0
相模ダムは多目的ダムとしては沖浦ダム(青森県・浅瀬石川。1991年水没)や向道ダム(山口県・錦川)と並ぶ河川総合開発事業草創期に建設されたダムである。その目的としては直下流の津久井発電所地点において慣行水利権分の用水を供給する不特定利水、相模原台地一帯2,700haへのかんがい用水の供給、横浜市・相模原市・川崎市等神奈川県の大部分への上水道(日量894,000トン)・工業用水(日量186,000トン)の供給、神奈川県企業庁電気局管理の相模発電所(認可出力31,000kW)における水力発電で、補助多目的ダムである。ただし洪水調節機能は保持していない。
完成後渇水時の水量確保と発電能力増強を図るため1951年(昭和26年)よりダムを2.0mかさ上げを行う相模ダム再開発事業が行われ、1954年(昭和29年)に完成している。これ以降も相模川総合開発事業は継続され、1966年(昭和41年)には洪水調節機能も有する城山ダム(津久井湖)が完成し、治水と利水に更なる貢献をした。この他支流の道志川に建設された道志ダムや中津川に建設された宮ヶ瀬ダム(宮ヶ瀬湖・国土交通省関東地方整備局管理)との間で相模導水を行い、相互に貯水を融通することで効率的な水運用を行っている。
相模ダムは完成後60年以上経過した現在においても、横浜市・相模原市・川崎市や京浜工業地帯の水源として、神奈川県を見えない所で支えている。だが近年では堆砂の進行が懸念されており、湘南海岸の砂州後退の原因の一つであるとの指摘もある。このためダムを管理する神奈川県企業庁は相模ダムに堆砂した土砂を定期的に浚渫し、相模川下流の河川敷に堆砂を積み洪水時に自然に相模湾へ流下させる対策を現在行っている。
(3)日本の総発電量の発電方法により割合
http://sustainablejapan.jp/2015/02/24/electricity-proportion/13961
2012年時点で、割合が最も大きなものがLNGで42.5%、その他、石炭と石油を合わせた火力発電で、実に88.4%を占めています。火力発電の割合は2009年当時は61.7%でした。この急速な火力発電依存の背景には、ご存知の通り原子力発電所の稼働停止があります。
歴史の長い水力発電は一般水力と揚水発電を合わせて8.4%。揚水発電とは何かは後ほど説明します。一方、期待されている再生可能エネルギーは1.6%。こちらも2009年当時は1.1%でしたので、0.5%伸びましたが、それでも割合は非常に小さいと言わざるをえません。もちろん、政府の電力固定価格買取制度導入以降、学校や民間などで積極的な再生可能エネルギーの導入がありましたが、今回のデータは電力会社だけが対象となっていますので、その増加分は反映されていないことは注記しておきます。
発電総量が2010年以降減少していることも、興味深いポイントです。東日本大震災から約4年経ち、市民の生活にはほぼ節電の印象はなくなりましたが、実際には電力会社の発電総量は当時には戻っていません。日本が発電量を減らしながら持ちこたえている背景には、企業による節電努力があると言えそうです。
湖畔は神奈川県立公園になっていて美しく整備されていまます。
昨日も午後から家内を伴って相模湖を眺めて過ごしました。昨日撮った写真をお送りいたします。
上の写真が舟遊びの施設がそろい公園になっている湖畔の部分です。白い建物は旅館やお土産店です。
上の写真は緑豊かな相模湖の風景を示しています。
上の写真は土産物店のある広場の堰堤から見た相模湖です。
上の写真は公園広場に展示してある相模湖発電所で昔使われてい発電所1号機タービンの展示です。出典は、http://yoshifusausui.blog.jp/archives/1019164162.htmlです。
相模湖の魅力は風景だけではありません。
この写真のような昔の水力発電所の施設が展示してあることも魅力です。
この展示は私に水力発電のロマンを感じさせるのです。全国に散在している水力発電所の美しい風景を想わせてくれるのです。
水力発電は清らかな山の水を永久に使い続けます。その水を山の上に運び上げるのは太陽なのです。海から水蒸気が上がり、雲になり、風によって山へ運ばれ、雨になって降るのです。その全てをつかさどるのが太陽なのです。
原子力発電のように有害な放射性廃棄物を出しません。人間の美しい智慧を感じさせます。
芸術家も同じように水力発電所にロマンを感じるらしく、その風景を描いています。
上の写真の絵は岡鹿之助の「雪の発電所」です。出典は:http://www.us-vocal-school.com/weblog/music_life/archives/images/2012/01/120108_snow.jpg です。
ところで水力発電所は全国の山々に2000ケ所近くあります。その一覧表や発電の方式は末尾の参考資料に掲載してありますので、ご興味のある方はご覧下さい。
そこで以下に美しい発電所の風景写真を幾つかお送りいたします。
上の写真は相模湖から近い山梨県の七ツ沢水力発電所です。同じ相模川水系の水力発電所です。ここは私のお気に入りの場所なので何度か訪れてこのような写真を撮っています。
写真は七つ沢水力発電所の水の導管が桜花の上に写っています。この圧力管の下に発電機が4基入った立派な建物があります。凄い水音がしていてさかんに電気を作っている様子が実感できます。
上の写真は美しい磐梯熱海の水路式水力発電所の丸守発電の写真です。
この写真の出典は、http://blog.goo.ne.jp/i_haruo/e/70b0386d0dabe9e4217685ec7a8660b7です。
熱海町(福島県郡山市)には水力発電所が3ヶ所あり、猪苗代湖の水を引いて来て、発電しています。磐梯熱海温泉街から見える丸守発電所は大正10年に建設され、当時は大峰発電所と呼ばれていました。ちなみに、猪苗代湖(福島県)に最も近い沼上発電所は、福島県内で2番目に作られた発電所です。発電機3台で合計出力5900kW、最大使用水量は毎秒8.18トン、有効落差は87.36m、です。
上の写真はイビデン東横山水力発電所です。
写真の出典は、http://www.ibiden.co.jp/company/facility/higashiyokoyama.html です。
最大出力、13600Kwです。
上の写真は山梨県企業局所有の柚ノ木水力発電所です。
写真の出典は、http://www.pref.yamanashi.jp/news/200607/images/img_1152002499763.JPG です。最大出力、17800Kw、有効落差:264.40mです。
上の写真は四国電力の伊尾木川水力発電所です。
写真の出典は、http://www.suiryoku.com/gallery/kouchi/iokigawa/iokigawa.htmlです。
最大出力:7700Kw、落差129.90m です。
それにしても日本は山紫水明にして美しい風景に恵まれています。雨も多く生活に困ることはありません。
その上、山々に多量の雨が降るのでこのように2000ケ所近くの水力発電所があるのです。
何故かしみじみとこの瑞穂の邦に生まれ育ったことに心が和みます。静かな幸福感につつまれます。相模湖畔に来て美しい風景を眺めているとこんな想いが湧いてくるのです。昨日も家内と散歩しながら水力発電のロマンを語りました。家内は礼儀正しくうなずいていますがロマンをかんじないようです。人それぞれです。
あなたがロマンを感じるのはどのような時でしょうか?
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
==========参考資料=================
(1)水力発電所の総数といろいろなランキング
エレクトリカル・ジャパンのHP(http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/energy/electrical-japan/type/4.html.ja)に1973カ所まで明記してあります。
しかしこの1973ケ所の発電所には昭和電工や揖斐川電工のような民間会社の所有する水力発電所は含まれていません。ですからそれらを含めると2000近くなると思えます。
戦前からカーバイト製造や溶融アルミ電解製錬や高温合成化学などの製造をしていた民間会社は自分で水力発電所を持っていたのです。現在でも多くの民間会社が水力発電所を所有していると思われますので1973カ所より数百ケ所多いと考えるのが適切と思います。
さてそれはそれとして、水力発電所には水路式発電所とダム発電があります。
発電所の最大出力のランキングは以下のようになります。
最大出力の左は完成当時のもので、右のは現在の最大出力です。右の数字の出典は、http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/energy/electrical-japan/type/4.html.jaです。
1位、田子倉 38万Kw 40万Kw
2位、奥只見 36万Kw 56万Kw
3位、佐久間 35万Kw 40万Kw
4位、黒4 33万Kw 33万Kw
5位、有峰第一(成願寺川) 26万Kw 26万Kw
上の5つはダム式です。
上の最大出力の40万Kwや50万Kwという値は普通一個の火力発電所の出力が120万Kwという値に比べるとかなり小さな値です。
水力発電が日本の全電力の10%以下しか発電していないのはこの小さな最大出力能力のせいなのです。
さて最大出力が大きい発電所でも水がすぐに枯渇するようなところは頼りになりません。
そこで各発電所の年間総発電量のランキングを見る必要があります。
1位、佐久間 年間発電量:143万MWh
2位、信濃川 年間発電量:119万MWh
3位、黒4 年間発電量:93万MWh
4位、新小千谷 年間発電量:85万MWh
5位、千手 年間発電量:72万MWh
・・・・・・
9位、奥只見 年間発電量:61万MWh
10位、田子倉 年間発電量:59万MKh
上のランキングを見るとJR東日本の所有する新小千谷発電所や千手発電所が良い発電効率を上げていることに驚きます。
ダム式水力発電所には上でご紹介した水力発電所の他に揚水式水力発電所が沢山あるのです。
電力の要らない夜間に火力発電が余るのでその電力でダムの下から上へ水を上げて置くのです。そして夏場の昼間の電力不足が起きそうな時にドッと上の水を流し、大電力を得るのです。
ダムの上流からの水の補給が無い場合には、夜間に使う電力より昼間の発電量が少なくなります。上流からの水の供給が無ければ揚水式水力発電所は正味の発電量がマイナスになります。ですから揚水式発電所は厳密な意味で発電所ではありません。
しかし巨大な蓄電池の役割をするので電力危機を救う重要な役目があるのです。その最大出力ランキングは以下のようになります。
1位、奥多々良木 193万Kw
2位、奥清津第二 160万Kw
3位、奥美濃 150万Kw
4位、新高瀬川 128万Kw
5位、大河内 120万Kw
以下省略、詳しくは、http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/kid/learning/top.htmlにあります。
(2)相模湖ダムの目的:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E6%A8%A1%E3%83%80%E3%83%A0
相模ダムは多目的ダムとしては沖浦ダム(青森県・浅瀬石川。1991年水没)や向道ダム(山口県・錦川)と並ぶ河川総合開発事業草創期に建設されたダムである。その目的としては直下流の津久井発電所地点において慣行水利権分の用水を供給する不特定利水、相模原台地一帯2,700haへのかんがい用水の供給、横浜市・相模原市・川崎市等神奈川県の大部分への上水道(日量894,000トン)・工業用水(日量186,000トン)の供給、神奈川県企業庁電気局管理の相模発電所(認可出力31,000kW)における水力発電で、補助多目的ダムである。ただし洪水調節機能は保持していない。
完成後渇水時の水量確保と発電能力増強を図るため1951年(昭和26年)よりダムを2.0mかさ上げを行う相模ダム再開発事業が行われ、1954年(昭和29年)に完成している。これ以降も相模川総合開発事業は継続され、1966年(昭和41年)には洪水調節機能も有する城山ダム(津久井湖)が完成し、治水と利水に更なる貢献をした。この他支流の道志川に建設された道志ダムや中津川に建設された宮ヶ瀬ダム(宮ヶ瀬湖・国土交通省関東地方整備局管理)との間で相模導水を行い、相互に貯水を融通することで効率的な水運用を行っている。
相模ダムは完成後60年以上経過した現在においても、横浜市・相模原市・川崎市や京浜工業地帯の水源として、神奈川県を見えない所で支えている。だが近年では堆砂の進行が懸念されており、湘南海岸の砂州後退の原因の一つであるとの指摘もある。このためダムを管理する神奈川県企業庁は相模ダムに堆砂した土砂を定期的に浚渫し、相模川下流の河川敷に堆砂を積み洪水時に自然に相模湾へ流下させる対策を現在行っている。
(3)日本の総発電量の発電方法により割合
http://sustainablejapan.jp/2015/02/24/electricity-proportion/13961
2012年時点で、割合が最も大きなものがLNGで42.5%、その他、石炭と石油を合わせた火力発電で、実に88.4%を占めています。火力発電の割合は2009年当時は61.7%でした。この急速な火力発電依存の背景には、ご存知の通り原子力発電所の稼働停止があります。
歴史の長い水力発電は一般水力と揚水発電を合わせて8.4%。揚水発電とは何かは後ほど説明します。一方、期待されている再生可能エネルギーは1.6%。こちらも2009年当時は1.1%でしたので、0.5%伸びましたが、それでも割合は非常に小さいと言わざるをえません。もちろん、政府の電力固定価格買取制度導入以降、学校や民間などで積極的な再生可能エネルギーの導入がありましたが、今回のデータは電力会社だけが対象となっていますので、その増加分は反映されていないことは注記しておきます。
発電総量が2010年以降減少していることも、興味深いポイントです。東日本大震災から約4年経ち、市民の生活にはほぼ節電の印象はなくなりましたが、実際には電力会社の発電総量は当時には戻っていません。日本が発電量を減らしながら持ちこたえている背景には、企業による節電努力があると言えそうです。