575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

6月例会の投句が揃いました

2006年06月28日 | Weblog
今回は題詠が「蛍」です。
力作が揃いました。


空白み葉裏よろばう蛍かな 
中年や光源氏の蛍の夜 
手をつなぐことの始まり蛍の夜 
幼虫の不気味さも見ゆ蛍かな 
絡み合う蛍火見えて彼は今 
瞬いてまた闇となる蛍かな 
螢飛ぶつくづく生命おもひけり 
手のひらの蛍きれいな法螺をふく 
この闇を放蕩せむと蛍舞う 
山国の遅き土筆に手を伸ばす 
落とし来しあこがれいくつ螢の夜 
ふるさとの声が呼んでる初蛍 
蛍狩り濡れ草を行く足白き 
蛍火や苔むす兵の墓の列 
蛍火を追うて泥んこ父の雷 
手のひらの蛍を放つ闇の中 
ほうたるの刹那灯りてそれっきり 
参道の石灯籠は梅雨の中 
夏椿清華のままで夕に落つ 
夕立のちゃんと止んでから猫帰る 
また夏か夜明けのスピードワゴン聴く 
水鏡風を映して風となる


    

  
番外

半夏雨(はんげあめ)やさしくされてちりぬるよ(童子)
底なしの闇より生まる海蛍(能登)
じじばばも美人も伝う片陰り(能登)
蚊帳辺りに蛍放って眠りたる(立雄)
父の日の笑顔揃いし十一人(立雄)
古希迎え次男に挑む腕相撲(立雄)

コメント
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