575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

いづかたも水行く途中春の暮  永田耕衣

2006年06月07日 | Weblog

なぜ永田耕衣の句にひかれるのか?

 夢の世に葱を作りて寂しさよ

これも耕衣の代表作です。
意味はすんなりと入っては来ませんが、
妙に気になるのです。

人生には思春期と思秋期があるそうで、この時、
人は生きていることの意味を問うとか。
生の根源に触れるような疑問を持つことが
あるのかも知れません。

思春期には未来が無限に広がっていますから、
人生の目標を設定することによって、問題を先送りできます。
しかし先が見えてきた思秋期には先送りは出来ません。
この宙ぶらりんなココロに触れてくるのが耕衣の句でしょうか?

庭にあじさいが咲きました。
あじさいは、こんな悩みを持っているのでしょうか?
聞いてみたい気がします。

 あじさいに尋ぬることのある日かな  遅足




コメント (4)
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