先日、八事福祉会館の俳句教室に行ってきました。
40人ほどの方の句が次々に紹介され、先生の講評がありました。
いくつかの句が心に残りました。
窓開けて五月の風の中にゐる 臼井薫子
窓を開けるという小さな動作をうまく捉えていますね。
五月の風の中にゐる、と表現したことによって
狭い部屋のなかにいた私が、広々とした青空の下に、
すっとワープしていったように感じられます。
どくだみの不器用に咲く白が好き 加藤年子
不器用に咲く、この表現が個性的ですね。
ドクダミは決して不器用に咲いているのではないでしょうが、
そう詠むことによって、作者の心情が伝わってきます。
相寄りし御魂の別れ絵燈籠 中嶋英子
燈籠流し。一年に一度、魂が此の世に戻ってくる。
そして帰っていく。
魂をのせた燈籠のひとつが、別の燈籠にふと、
寄り添い、また別れていく。
たましい同士の恋なんでしょうか?
この読みはちょっと違っているかも知れませんが・・・
私の句は
とほくまで行く日傘なり妣の国
妣は亡くなった母のこと。俳句の世界で母を殺してしまいました。
ごめんなさい。
とほくまで行く日傘なり母の国 遅足