575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

句との出会い  遅足

2006年06月25日 | Weblog

先日、八事福祉会館の俳句教室に行ってきました。
40人ほどの方の句が次々に紹介され、先生の講評がありました。
いくつかの句が心に残りました。

 窓開けて五月の風の中にゐる  臼井薫子

   窓を開けるという小さな動作をうまく捉えていますね。
   五月の風の中にゐる、と表現したことによって
   狭い部屋のなかにいた私が、広々とした青空の下に、
   すっとワープしていったように感じられます。

 どくだみの不器用に咲く白が好き 加藤年子

   不器用に咲く、この表現が個性的ですね。
   ドクダミは決して不器用に咲いているのではないでしょうが、
   そう詠むことによって、作者の心情が伝わってきます。

 相寄りし御魂の別れ絵燈籠 中嶋英子

   燈籠流し。一年に一度、魂が此の世に戻ってくる。
   そして帰っていく。
   魂をのせた燈籠のひとつが、別の燈籠にふと、
   寄り添い、また別れていく。
   たましい同士の恋なんでしょうか?
   この読みはちょっと違っているかも知れませんが・・・
   

私の句は

 とほくまで行く日傘なり妣の国

   妣は亡くなった母のこと。俳句の世界で母を殺してしまいました。
   ごめんなさい。

 とほくまで行く日傘なり母の国  遅足

コメント
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