575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

半円をかきおそろしくなりぬ  阿部青鞋

2006年06月04日 | Weblog

なぜ、半円を描き、おそろしくなったのか?
まったく意味が通じない。
先生も???

円を描き始める。そして半分まで描いたら、おそろしくなった。
それで?何が言いたいの?

ある方が「かき」は「欠き」という意味をも
かけているのでは?と。

円を描き始める。半分まで描いた。
すると描かれていない、欠けた半分が現れた。
線を引くことによって、有と無が生れる。
そこに畏怖というか、ある種のおそろしさを感じた。
そう読めば、なるほどとも。

      

このほか「おそろし」という言葉のある句に

 地引網おそろしければ吾も曳く

がある。これも曳いている。

    

作者の阿部青鞋は、大正3年に生まれ、平成元年没。

                  (遅足)





コメント (2)
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