575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

水割って童(わらべ)トマトを鷲掴み   遅足

2006年08月02日 | Weblog


トマトは夏の季語。原産地は南米アンデス山脈。
明治のはじめに輸入されて「赤茄子」と呼ばれていた。
赤茄子からトマトへと呼び名が変るとともに
品種改良がなされ、味も良くなった。

子供の頃の記憶。
麦藁帽子にトマトを一杯入れて、
光輝く田舎の道を歩いている少年。

よく冷えたトマトに齧り付くと
薬くさい匂いとともに
甘い汁が口に広がっていった。

今は年中食べられる。
写真は庭で採れたミニトマト。
でも、もうあの味はしない。


 くちづけのあとの真っ赤なトマト切る  大高翔

  (参考・岩波新書「季語集」)








コメント (2)
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