575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

立秋のあるがままなる籐椅子(といす)かな 中村汀女

2006年08月08日 | Weblog
今日は「立秋」
台風が近づいているせいか、朝から雨模様。
涼しい立秋となりました。

中村汀女は、ホトトギスで活躍した俳人。

  あはれ子の夜寒の床に引けば寄る

といった家庭的な句を詠んだ人です。

掲句は立秋を詠んだもの。
自句自註に次のように書いています。

 ただ置いてある籐椅子の向きではあるが
 それは過ぎし一夏の日を思わせ
 ふりかえらせるのだった。
 このことにはっきり気づいたのは、
 今日を、そして今年もはや立秋と知った
 なんとなき心の責めのごときものだった。

この心の責めのごときものは、
当時の家庭の主婦が共通して感じたもの
だったのでしょうか?

    

徒然草の一節です。

 をりふしの移り変はるこそものごとにあはれなり 

夏の極まったところから秋が始まる。
しかし、まだまだ暑い日が続きます。
お体を大切に。
                  遅足

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする