575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

8月句会の投句がそろいました。

2006年08月23日 | Weblog
23日の句会では、題詠、自由ともに3句づつ
選句して下さい。○のみです。(遅足)

題詠「踊り」

ねむさうな月ある浜の盆踊り
相聞歌踊る網笠深くして
踊り手の笠は七難かくしをり
櫓も輪もオバンばかりの踊りかな
盆踊り明けて広場のラムネかな
下駄の音一斉に止む郡上のな
免状を宿屋に貰う阿波踊
踊り子のうなじの白きおわらかな
盆踊ひとふりおくれ小さき手
踊りの輪ひろがりやがて月一輪
異次元の扉が開く盆踊り
唄い手の声遠雷のよう盆の夜
不器用な踊り手もいる村の盆
ひょっとこを踊る背(そびら)や秋簾
あやかしの影たはむれて盆おどり


   


自由題

楽しくも切なくもあり盆の郷
八月や不孝を詫びる兵の遺書
犬じゃれて逝くせみ息を吹きかえす
秋暑し土手かけぬける救急車
ケルン背に端の笑顔よ初盆会
キッチンの灯を入れをんな家となる
静けさや庭に残りし花火殻
滝水に祈る老婆や原爆忌
差し手真似踊る幼なの逆まわり
語り部の庭ひまわりの重く垂れ
空蝉の夢は大空翔けること
膝裏のまず暗みゆく秋日暮れ
寂しさを切り裂きジャック百舌猛る
白樺の木漏れ日優し八ヶ岳
空蝉やぷっつり静かな一分間


   


番外
鰻の日捌くは丑という男(變足)
鰻焼く奥行寝床のやうな店(變足)
そうめんの踊ってびっくり水に遭う(遅足)
輪を抜けて遠くに聞きし踊り唄(愚足)
コメント (1)
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