575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ばせをさんは、やっぱりえらい       鳥野

2006年08月04日 | Weblog
8月は頭を垂れて過ごす月。
操られるままに、聖戦と信じ、鉢巻を締め、救急袋と防空頭巾を襷掛けにして通学していた、いっぱしの軍国少女でした。

「金甌無欠」「王道楽土」「八紘一宇」なんていう四文字熟語を辞書で引いて、フムフムと納得したりして。

猿でもする反省をしながら、せめて、先人の反戦俳句を学んでみようと思い立つたのだけれど、勉強不足。なかなか秀句が見つかりません。

そこへ行き着いたのが、
  
   夏草や兵共がゆめの跡

時代も紀行の前文もはずしてみれば、そのまま現代に移し、しもじみと兵士らの瞋恚が伝わってきます。やっぱり芭蕉は偉大です。

短歌では、詩情のある秀歌もたくさんあります。

  たたかいを知りたるゆえに待つ未来たとえば若草の香のごとく来る

  おもかげに顕ちくる君ら硝煙のなかに死にたり夜のダリア黒し

  ゆらゆらと心恐れて幾たびか憲法九条読む病む妻の側   
                           宮柊二  
                            

  
コメント (1)
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