575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

俳句をなぜ始めたのか?   遅足

2006年08月12日 | Weblog
もう俳句を始めて10年余。先日、どうして始めたんですか?
と、問われました。とっさには返事が出来ませんでした。
そこで、昔を振り返ってみました。



50歳の頃 突然、秋風が身にしみました。ふっと、ああ、秋、なんだと。
中年から老年に入る頃。思秋期?
世の中、世間のことから、ふっと気持ちがそれた。
その時、思い出したのが・・・・

  秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる

という和歌でした。その時は作者の名前も忘れていました。

体調が思わしくなく、妙に悲しく、さみしい。死ぬ時はひとり。
思えば、死んでいった人の方が圧倒的に数が多い。
そんな時に、俳句なら短い。自分でも作ることが出来るのじゃないか?
と思いつきました。

575と短いので、とにかく作ってみました。

作ってみると、気持ちがスッキリしたのです。
もやもやした心にあるカタチを与えたことによって、
一時的に、気が済んだようです。
しばらくすると、また飢えてくる。作る。
その繰り返し。・・・・

こころが風邪を引きかけていた。
そんな時に俳句に惹かれていった。
言葉に出来ないもやもやした感情。
これに俳句というカタチを与えることによって、
だんだん風邪から回復していったように思います。


写真は野鹿の滝。福井県名田庄にあります。

 
コメント (3)
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