575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

荻原教室報告 ⑩   鳥野

2009年12月22日 | Weblog
ようやく冬らしい気圧配置を見せて、今年も終わろうとしています。

政局に新しい機運を期待したものの、歯がゆいばかり、すべて来年待ちの様子です。

我が荻原カルチャーは、回を追うごとに新鮮。丁寧な指導に向上をつづけています。

「初めての短歌」として開設されて、まる2年、毎回出される漢字一文字を読み込むのも
楽しみです。

先回の報告以後の先生のお作。

  「大」
 ・ 悲しい音も大きな音もうつくしい音も正午に消えて秋澄む

  「小」
 ・ 川がささやき樹がつぶやいて母よりも小さな人であった秋の日

  「固」
 ・ 固くなったふたりの闇も解かされてゆく木犀のひろがるなかに

  「鈍」
 ・ 秋の終りの鈍いひざしに撫でられた手摺のやうにさびしく温む

  「寒」
 ・ 寒さしかもよりにもよつてあなたからこの夜に溢れつづける寒さ

  「痛」
 ・ 体温計を振れば冬めく手首にすこし痛み残れば冬深みゆく

  「快」
 ・ わたしはやはりわたしであつても冬天を快さからはなれて歩く
コメント
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