575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

椿落ちて   鳥野

2012年04月21日 | Weblog
冷たい雨が降り続いているのに、月が変われば、早々に「立夏」。
わたしの好きな、椿の季節は終りです。

花の種類も多く、彩りも佇まいも様々な椿ですが、最も心惹かれるのは、
真紅の一重咲きです。その散り態がまた潔よい。

その様子から、椿は花の終りを「落ちる」と言い、故に縁起の悪い花として、忌み嫌われています。

確かに、白い道や石段に面てを伏せて、散っている紅い椿は斬首のかたちを思わせます。
首を切られる、それには、近年まで「斬首の刑」という刑罰がありました。

その刑の歴史は古く、青銅器時代から行われていたらしい。
甲骨文字にすでに、そのかたどりが残されているようです。

 ・ 斬首とう刑ありしこと椿落つ

 ・ 一花落ちまた一花落つ紅椿、斬首という刑ありしを想う

                  鳥野



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