575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

丈草を偲んで   鳥野

2012年04月10日 | Weblog
 ・ 水底を見て来た顔の小鴨かな

わたしの好きな句。内藤丈草の作です。

丈草は犬山の藩士の長子として生まれましたが、早くに母親と死別。
家督を異母弟に譲って、近江の寺に移り芭蕉の門下に加わりました。

犬山では、毎年の春に「丈草を偲ぶ会」を開き、今年はすでに17回目。

芭蕉四哲として高名な俳人の縁から、地元には俳句を愛する人が多く、活動も盛んです。

当日の会は、数多くの優秀句の表彰に続いて記念講演は「若竹」主宰の加古宗也氏。

「3,11と俳句」をテーマに、これからの日本をどうするか、真摯に原点に立ちかえらねば、という願いを込めた、熱いお話でした。
 
 ・ さくら咲け瓦礫の底の死者のため  矢島渚男

 ・ 流れ着く畳に咲かうとする菫  中原道夫

俳人の多くの秀句も紹介され、心に沁みました。

コメント (1)
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