575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鍋底の汁に手あぶり十二月    結宇

2012年12月30日 | Weblog
さほどに貧困を意識した訳でなく、全て鍋を揚げた後、
火を落として、何となく寒くなった手をあぶってる姿と、作者。

鍋を食べ終わった後、お腹は一杯です。
しかし部屋の空気になんとなくサミシイが漂って・・・
そんなサミシサを温めようと手をあぶるのでしょうか。

                      遅足

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美しき誤算の灯り十二月      狗子

2012年12月30日 | Weblog
何の誤算か、少々気がかりなところがおもしろい。
中味のある誤算を期待したのですが・・・と、結宇さん。

美しき誤算とは?と読み進むと、灯り十二月と続く。
十二月の夕暮れか、夜。一つの灯りが見えてきます。
この灯りが誤算の結果なのか?

うれしい誤算という表現があります。
この美しい誤算は喜ぶべきコトか?
あるいは悲しむコト?ちょっとほろ苦い誤算?
それについては作者はなにも言及していません。

作者がこの句をつくったの動機は、飲み屋のママからの催促。
しかし自由な読みを可能にしている俳句の形式。
それぞれの物語を楽しむことが出来ます。

                        遅足


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