575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

父、竹中 皆ニの短歌から ~ 「 湖北遊草 」③ ~竹中敬一

2018年11月17日 | Weblog

父の第四歌集 「 永遠と木草 」( 昭和57年 ) より


 竹生島 遠くおぼろにかすみつつ 蒼深きかな琵琶のみづうみ


 みづうみは鈍く光りて影の如き 竹生の島はいつまでも見ゆ


竹生島 ( ちくぶしま ) は、湖北の沿岸沿いならどこからでも眺められます。

私は今回 、彦根から長浜まで湖岸道路を車で向かいましたが、長浜市の

尾上( おのうえ )という所から見た竹生島が気に入って、そこで写真を

撮ってきました。


「 永遠と木草 」より


 曇 ( どん ) 色にたたふる琵琶の みづうみは そのままくもれる空につらなる


 荒海のなぎさと矢張り異りて 琵琶のみづうみのなぎささざなみ


 琵琶のうみ空と水とのけじめなく 曇り光れり塩津過ぎれば


塩津は湖北の長浜市西浅井町 ( にしあざいちょう ) にある古くからの港町。

江戸時代まで琵琶湖水運の要所として栄えました。日本海で獲れた海産物

や物資は 敦賀で水揚げされ、深坂峠 ( 370 m ) を越えて塩津港に運ばれ

ました。ここで再び船積みして湖上を大津へ。

最後に陸路で京、大阪まで運んだそうです。

( インターネット「 塩津港 ~ 以内恵子 ~ 」を参考 )

若狭からの場合は小浜から若狭街道を通って今津へ運び、後は敦賀ルート

と同じコースを辿りました。

かっては、物資の中継地として栄えた塩津も今はその面影もなく、ひっそり

と静まりかえっていました。


   滋賀県長浜市尾上 ( おのうえ ) から見た竹生島 筆者 撮影

              

尾上の近くには野鳥観察館があって時々行きます。

そろそろ白鳥など渡り鳥の季節ですね。

竹生島がなかったらサミシイ景色でしょうね。遅足
コメント (1)
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