575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

斑雪野や友逝きし地に我生きむ  能登

2019年02月25日 | Weblog

班雪野(はだれの)。
まだらに降り積もった雪の野。春の季語です。
春の兆しはみえるものの、まだ雪の残った野。
春を迎えることなく亡くなった友への挽歌です。

亡くなったのは能登さんの友人。
詫間電波高校(香川県)の同期生。
外国航路の通信士として世界中を訪問。
ガン発症、数回の大手術。数年前より夏井いつき組に投句。
その彼より久しぶりのメールで

「遺骨拾い戻る車列に波の花」 波恋治男(友の俳号)

が、夏井いつきのHPの載ったとの連絡。
返事を出す前に逝去の報。2月5日の早朝のこと。
弔電で送った句

「波恋ふと旅立つ友のわすれ雪」

この句が下敷きになって今回の句になりました、と能登さん。

波恋さんは、四国遍路を経て、句集「一寺一句」を出版されたそうです。
こころからご冥福をお祈りします。遅足
コメント (1)
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