575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

今年は三つ子   麗

2019年07月11日 | Weblog
七夕の夜、月下美人が同時に三輪咲きました。三つ子ちゃんです。
大きくふくらんだ蕾の先が割れて来たので、夕方部屋の中に取り込んで飽きずに眺めました。
ここ数年、毎年咲いてくれる月下美人。見れば見るほど花の中が奥深く自然の織りなす不思議に魅了されます。

決して美しくない葉っぱの先から突如小さな蕾が現れ、日ごと大きくなり、開花間近には大きく反りあがり、渾身の力をためて一気に咲きます。それもたった一夜の命。甘い香りと共に眠り、朝起きると昨夜の面影はなく、くたんとなってしぼんで垂れ下がっています。
冬の間、寒さに当たらないように部屋の中にいれておくだけで、ほとんど放りっぱなしなのに、この時期、毎年咲いてくれます。
思わず、「咲いてくれてありがとう。」と声をかけています。

七夕の夜、三つのお願いをしました。
その一つ。
「母が少しでもごはんが食べられますように」

昨日、一ヶ月ぶりに大阪にお見舞いに行ったら、お粥を残さず食べていました。施設では食べ物の持ち込みが禁止されているのですが、こっそり好物の桃を食べさせてあげました。

両親のいる施設には七夕の飾りつけがありました。短冊に父の字で「長寿に感謝」「夫婦共に元気で」と書かれていました。
両親に月下美人の写真を見せるととても喜んでくれました。月下美人のパワーは偉大です。

          七夕に願いを三つしたためて 麗

コメント (3)
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