575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

6月句会の投句があつまりました。  遅足

2019年07月17日 | Weblog
題詠は「トマト」です。さまざまなトマト。
まっかなトマト山盛りです。
どのトマトに人気があるのでしょうか?


題詠「トマト」

①廃村に紅一点のトマト生る
②障がい児トマト六つにうまく切れ
③トマトもいで虫垂炎のオペの跡
④トマト生り注連飾りたる伊勢への路
⑤五回裏球児丸ごと塩トマト
⑥おとなりさんミニトマトもう食べごろよ
⑦かぶりつく赤の誘惑トマトかな
⑧美を競うフルーツトマトより赤く
⑨ひとかぶり身体にしみる赤トマト
⑩木の流しトマトがぶりし暑き昼
⑪焼跡のトマト豊作敗戦日
⑫馳走膳ピカピカトマトの肌に露
⑬高湿度冷やしトマトの茶うけにす
⑭ホバリング網掛けトマトつつきをり
⑮少数派と知りしトマトの砂糖がけ
⑯桐箱によそ行き顔のトマトかな
⑰クラス会初恋の人ミニトマト


自由題

①笑みて頁めくるがごとく水を撒く
②桃李撮りメールくれる子柿若葉
③黒南風やペタペタ不快足の裏
④光る泡まといつ沈む桶の桃
⑤叢を分け捩花の咲きのぼる
⑥星の子の跳んで銀河の水たまり
⑦右折せば仏法僧の啼く山へ
⑧梅雨晴れや弾(はず)む路上の弾き語り
⑨梅雨晴れ間屋根神様も機嫌よし
⑩シャワー浴ぶ排水口の呻き声
⑪梅雨の宿(しゅく)旅籠人なく猫一匹
⑫おはようさん腹ぺこメダカ勢ぞろい
⑬つばめ過る(よぎる)水屋の窓の行方かな
⑭ミニトマトほうばるほほの愛らしさ
⑮皺深く小さき母の手梅を干す
⑯夏の酔い憶いの海へ舟を漕ぐ
⑰夏みかん目から青春ほとばしる

コメント
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