575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

桔梗咲く庭にみろくの世界あり (遅足)

2020年10月01日 | Weblog
今、圧迫骨折で不自由な生活を余儀なくされている遅足さん。
やや抽象的な俳句ですが、「みろくの世界」と言い切ったところが斬新で選句させていただきました。骨折の痛みと戦う中、庭に咲く桔梗に救われたのでしょうか?弥勒菩薩の姿が見え隠れしたのかも知れません。
なぜか女性票を多く集めました。

「弥勒菩薩」は、釈迦入滅後、56億7000万年後にこの世に現れ衆生を救うと言われています。
辛い時何かにすがりたくなる気持ちはとてもよくわかります。そして、ひっそりと、でもたくましい植物になぐさめられたりもします。

さて、昨夜は満月ではありませんでしたが、月がきれいでした。そして、我が家の月下美人が同時に三輪咲きました。月の光を浴びて暗闇の中ただ咲いている月下美人。月と交信しているように思えます。
一夜限りの花の命。でももしかしたらサボテンの時間は、私たちの時間のとらえ方とは異なり、弥勒の世界と通じているかも知れません。
この花の不思議さを教えてくれたのも亡き母でした。そして、昨夜は母の月命日でした。あの世からも見えたでしょうか?
亡き母と会話したような気持ちになりとても慰められた一夜でした。

       十五夜に花咲くみろくの世界あり  麗子

コメント (1)
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