575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

冥界の母の声して夕花野  亜子

2020年10月29日 | Weblog
亡くなった母の声がとてつもなく懐かしく聞きたくなります。それが花の咲いている夕暮れの野原ならなおさらです。「夕花野」という表現と懐かしい亡き母の声が励ましが聞こえるような。。。秋のちょっぴり淋しい気持ちに寄り添ってくれる一句だと思いました。

選句された方のコメントです。

郁子さん「季語の力がとても生かされている。夕花野でやさしさ、懐かしさが立ち上がり、冥界という 強烈な響きを緩和するように思います。」

晴代さん「冥界の花野はやさしく広がっているのでしょう。」

結宇さん「ひとり散歩でもされてるのでしょうか。 一万歩コースに近い拙宅あたりも、散歩しますといろいろな花々や老人を見ます。 花野はありませんが、これだけ開けた草原というか、行きたいですね。」

作者の亜子さんは、結婚式の日にお母さまに言われた一言を忘れず、今も旦那様を大切にされています。そして、お母さまのその一言が今も亜子さんを支えてくれているそうです。
いつの時代もやはり、母は懐かしく強いものですね。       麗子

コメント (1)
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