人外花境

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偏光フィルターの特性

2009年03月07日 | 写真

偏光フィルターは、臭素の微細な針状結晶を、結晶の長軸方向を平行にそろえて

ガラス板に挟んだものです。

理想的には、結晶の長軸方向と平行な振動面をもつ光しか透過しませんが、

実際はそれ以外の振動面の光も若干は透過する不完全偏光(楕円偏光)です。

さらに波長によっても不完全偏光の度合いは異なるようです。

なぜなら写真用の偏光フィルターは、可視光領域で最も良く偏光するように設計されているからです。

偏光フィルターを二枚重ねて偏光軸を90°にクロスさせれば、可視光領域の中央に位置する

緑色は遮断されますが、波長の短い青色や近赤外線は幾らか透過します。

Pl

左側はフィルター無し、右側は偏光フィルター二枚重ね90°クロスで撮ったものです。

透過率は青色>赤色>緑色の順で、緑色は完全に遮断されています。

次に植物を撮ってみましょう。

Photo

これは可視光(フィター無し)で撮ったもの。

Pl_2

これは偏光フィルター二枚重ね90°クロスで撮ったもの。緑色の葉が赤く写っています。

Photo_2

これはRI 90フィルターを付けて撮った赤外線写真です。

Photo

これは人間の目の三原色に対する感度を表したものです。

可視光とは、380nm~780nmと定義されていますが、実際は700nmが限界の様です。

Photo_2

緑色の線は、植物の葉の波長毎の反射率を示したものです。

700nm以上の波長で最も強く反射していますが、人間の目には見えないため、

550nm付近の反射光感じ取り植物が緑色に見えているわけです。

偏光フィルター二枚重ねすれば、緑色は完全に遮断されますが、

デジカメの撮像素子は、人間の目には見えない750nm付近の光に感度があるため

葉が赤く写ると言う訳です。(図表は福原のページから抜粋しました)


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