生かされてある日々三浦 綾子新潮社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
曇り空も晴れた空も、大輪の花も道べの雑草も、神が創り給うたものとして、限りなく尊くいとおしく思われる―。
死の淵をかいま見た癌の発病以来、「すべては神によって生かされている」という思いを強めた著者が、北国の日々のうつろいの中に感じる確かな創造の意思。
信仰と夫の愛に支えられた毎日にことよせて〈神とは、そして愛とは何か?〉を優しく語りかける感動のエッセイ。
◆著者◆
1922‐1999。旭川生れ。17歳で小学校教員となったが、敗戦後に退職。
間もなく肺結核と脊椎カリエスを併発して13年間の闘病生活。
病床でキリスト教に目覚め、1952(昭和27)年受洗。
’64年、朝日新聞の一千万円懸賞小説に『氷点』が入選、以後、旭川を拠点に作家活動。
’98(平成10)年、旭川に三浦綾子記念文学館が開館。
【読んだ理由】
三浦綾子作品。
【印象に残った一行】
「そう、やか人生。なごやか、はれやか、さわやか、にこやか・・・ね、これを”やか”人生と彼はいうのよ。たらたら人生でなくて、やか人生でいこうって話し合ったの」
「教えるとは、共に希望を語ること、学ぶとは誠実を胸に刻むこと」
「すばらしいものはみんなタダ。愛情、太陽、空気、水、勇気、信じること、情熱、好奇心・・・・」
「とっさの言葉に全人格が出る。何げない言葉こそが、その人の本音であり実力だ」
「愛するに価しないものを愛するのが本当の愛だ」
「朝が来れば、夕べまでは生きられぬと考えなさい。夕べには、朝を迎えることをあえて期してはいけない。それ故常に備えをなし、死が不意に訪ねることのないよう生きなさい。多くの人は思わぬ時、にわかに死ぬ」
「謙遜は栄誉に先立つ」
「人間として生きていくのも大変だが、単なる生物として生きていくのも大変だ」
【コメント】
肺結核、脊椎カリエス、血小板減少症、帯状疱疹、直腸がんなど、幾多の病魔と戦いながら、キリスト教への深い信仰と深い人間愛の小説家として、これまた病弱の夫ともに生き抜く、生き様に心打たれる。
当分三浦作品を読んでみよう。

