妻を看取る日 国立がんセンター名誉総長の喪失と再生の記録垣添 忠生新潮社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
定年を迎え、妻とのんびり過ごしていこうと思っていた矢先の出来事だった。わずか六ミリの影が、妻を襲った。一年半にわたる闘病生活、自宅での看取り、妻亡き後に押し寄せてきた絶望感、そして、人生の底から立ち直るまでの道のり―。日本のがん医療の最高峰に立ち続ける著者が、自らの体験を赤裸々に綴った。
【読んだ理由】
書名にひかれて。
【印象に残った一行】
「もし、私が先に死んで妻が残されていたら・・・・・」
そう考えるとゾツとする。逆でなくて、本当によかった。あの苦しみを、妻には決して味わってほしくないからだ。
人の誕生には、それほど大きな違いはない。どんな人も母親の胎内を出て肺呼吸になる環境の変化に驚き、泣き声を上げながら生まれてくる。
しかし、死は個々人で大きな差がある。それまでの七十年、八十年の人生が死に投影されるからだ。
【コメント】
長年ガン治療に関わってきて医師が、最愛の妻をがんで亡くし、絶望の淵から立ち上がり、再び何とか歩み始めるまでの記録。