日本男道記

ある日本男子の生き様

衛霊公第十五の五

2017年03月21日 | 論語を読む

【漢文】
子曰、無爲而治者、其舜也與、夫何爲哉、恭己正南面而已矣。

【書き下し文】
子曰わく、無為(むい)にして治まる者は其れ舜(しゅん)なるか。夫(そ)れ何をか為さんや。己を恭々(うやうや)しくして正しく南面(なんめん)するのみ。

【現代語訳】
孔子がおっしゃいました、
「自らは何もせずに天下を治める事ができたのは舜(しゅん)だけだな。いったい何をなされただろうか? 恭しい態度でありながら君主として堂々として統治されたのみだ」

【English】
Confucius said, "Emperor Shun could rule the world with doing nothing. What did he do? He just reigned respectfully and majestically."

『論語』とは
読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。