日本男道記

ある日本男子の生き様

徒然草 第四十三段

2020年04月14日 | 徒然草を読む


【原文】  
春の暮つかた、のどやかに艶なる空に、賎しからぬ家の、奥深く、木立もの古りて、庭に散り萎れたる花見過しがたきを、さし入りて見れば、南面の格子かうし皆おろしてさびしげなるに、東に向きて妻戸のよきほどにあきたる、御簾の破れより見れば、かたち清げなる男をとこの、年廿ばかりにて、うちとけたれど、心にくゝ、のどやかなるさまして、机の上に文をくりひろげて見ゐたり。

いかなる人なりけん、尋ね聞かまほし。

【現代語訳】
春も深まって、ぽかぽかのとろけそうな空の下を散歩していると、品も悪くない家を発見した。庭木も年代物で、花は庭にしおれて散っていた。やはり、覗かないではいられなく不法侵入を試みる。建物の南側は戸締まりがされていて静まりかえっていた。東側の戸が少しだけ開いていて、ちょうど良い具合に覗くことが出来た。その隙間にかかっているレースのカーテンのほころびから覗いてみると、二十歳ぐらいの男前が、くつろいで放心していた。しかし、心が奪われるほど落ち着いた様子で、机の上に本を開いて見ている。

いったい何者だったのか、聞いてみようと思う。

◆鎌倉末期の随筆。吉田兼好著。上下2巻,244段からなる。1317年(文保1)から1331年(元弘1)の間に成立したか。その間,幾つかのまとまった段が少しずつ執筆され,それが編集されて現在見るような形態になったと考えられる。それらを通じて一貫した筋はなく,連歌的ともいうべき配列方法がとられている。形式は《枕草子》を模倣しているが,内容は,作者の見聞談,感想,実用知識,有職の心得など多彩であり,仏教の厭世思想を根底にもち,人生論的色彩を濃くしている。

Daily Vocabulary(2020/04/14)

2020年04月14日 | Daily Vocabulary
25181.stingy(ケチな)informal not generous, especially with money SYN mean 
He may be rich, but he's incredibly stingy.
25182.thrive(成長する・繁栄する)to become very successful or very strong and healthy 
'You should try complimenting your coworkers more. They might be the type that thrives on praise.
25183.bland(あじけない) food that is bland has very little taste SYN tasteless 
He’s a nice guy but his personality is kind of bland.
25184.slurp(啜る) to drink a liquid while making a noisy sucking sound 
I heard It's not bad manners to slurp noodle in Japan.
25185.short notice (いかにも〜がやりそうなこと)if something is short notice, you are told about it only a short time before it happens   
I realizes it's very short notice, I'd like to change departure date. 

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