日本男道記

ある日本男子の生き様

徒然草 第二百九段

2023年06月20日 | 徒然草を読む
 


【原文】 
人の田を論ずる者、訴へに負けて、ねたさに、「その田を刈りて取れ」とて、人を遣しけるに、先づ、道すがらの田をさへ刈りもて行くを、「これは論じ給ふ所にあらず。いかにかくは」と言ひければ、刈る者ども、「その所とても刈るべき理なけれども、僻事せんとて罷る者なれば、いづくをか刈らざらん」とぞ言ひける。
理、いとをかしかりけり。

【現代語訳】  
他人の田んぼの所有権を求めて訴えていた人が、裁判に負けた。悔しさ余って、「その田を収穫前に全部刈り取れ」と、召使いに命令した。召使いは、手当たり次第、通り道にある田を刈りながら進むので、「ここは、訴訟で負けた田では無いのに、どうして、こんなに無茶をするのだ」と、問われた。田を刈る召使いは、「起訴して負けた田であっても、刈り取って良いという理由はありませんが、どうせ悪事を働きに来たのだから、手当たり次第、刈り取るのです」と言った。
その屁理屈も一理ある。

◆鎌倉末期の随筆。吉田兼好著。上下2巻,244段からなる。1317年(文保1)から1331年(元弘1)の間に成立したか。その間,幾つかのまとまった段が少しずつ執筆され,それが編集されて現在見るような形態になったと考えられる。それらを通じて一貫した筋はなく,連歌的ともいうべき配列方法がとられている。形式は《枕草子》を模倣しているが,内容は,作者の見聞談,感想,実用知識,有職の心得など多彩であり,仏教の厭世思想を根底にもち,人生論的色彩を濃くしている。

Daily Vocabulary(2023/06/20)

2023年06月20日 | Daily Vocabulary
30656.see through(見抜く、透かして見る )see through somebody/something to realize that someone is trying to deceive you 
Stop pretending you're rich. I can see through you. 
30657.work through(辛い状況などを乗り越える、解決する)
We still have plenty of problem to work through.
30658.read through(初めから終わりまで読む、目を通す)
read something carefully from beginning to end in order to check details or find mistakes 類義語 check over/through 
I’ll read through the proposal and get back to you.
30659.follow through(最後までやり通す、ラケットなどを振り切る)t
Goals are pointless if you don't follow through on them.
30660.line(セリフ )
I read through the whole script, highlighting my line in yellow.