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毎日新聞2025/2/8 13:15
諏訪湖(長野県)が凍らない。湖面の氷が割れて山脈状に盛り上がる「御神渡(おみわた)り」は2018年2月を最後に出現せず、今季は全面結氷すら一度もしていない。
拝観に向けて八剱(やつるぎ)神社(諏訪市小和田)が観察する同市豊田の湖面はすでに春の様相で、出現は厳しい状況だ。
今日まで続く御神渡りの記録が残る室町時代中期から数えて583年目の立春を前に、これまでの記録を振り返り、かつては厚い氷で覆われた諏訪湖に伝わる逸話を追った。
御神渡りは、諏訪大社上社の建御名方神(たけみなかたのかみ)が、下社の妃・八坂刀売神(やさかとめのかみ)のもとに通う恋路と伝わる。
「神様の恋の通い路」と呼ばれるゆえんだ。
平安時代末期の公卿で歌人の源顕仲(みなもとのあきなか)が詠んだ歌が、のちに編まれた歌集「堀川院御時百首和歌 冬十五首―凍―」に載っている。
「すわの海の 氷の上の通い路は 神のわたりて とくるなりけり」
御神渡りの認定と神事をつかさどる八剱神社の宮坂清宮司(74)は「平安時代に信濃の国の諏訪湖の御渡(みわた)りがすでに京の都人に知られていて、
神様が渡られた跡と受け止められていた。すごいことですよ」と話す。
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