≪ Memoir(メモワール):音楽&映画 鉄道員(イタリア映画:池袋文芸坐)1971年秋 ≫
映像:画面右が監督兼主演ピエトロ・ジェルミと、左が子役エドアルド・ネヴォラ
もう記憶も定かでない。新宿ミラノ座か高田馬場パール座かキット池袋文芸坐だろう。
学生時代、金も暇もなかったが、何故か映画館には吸い込まれていった。暗闇で上映
される異次元の世界に心を揺らした。この作品もその中の一つ。テーマ曲に心が疼く。
受賞:カンヌ国際映画祭国際カトリック映画事務局賞(イタリア映画1956年公開)
功罪:テレビの「日曜洋画劇場」で何回かオンエアーされた。視聴の方も多いと思う。
テレビの功罪は多くの方が観れると同時に名画劇場がダメージを受けることだ。
大スクリーンの感動は30インチの画面では味わえない。もう地方では1950年代
から1970年代の名画を観る事が出来る映画館は乏しい。又、あの感動が欲しい。
感想:この映画は第二次世界大戦後の混乱したヨーロッパの一家族の物語。戦争悲話
でないが戦後復興の貧しい市民生活の中、労働者の悲哀や家族模様を描写する。
主題曲が心に残り体制批判、労働争議、個人、自由など学生運動の予兆を感ず。
参照#おなじく幼い子供が主人公で涙を誘う名画「禁じられた遊び」