孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

オーストラリア  個人を対象にした排出権取引の実験

2010-11-14 20:22:15 | 環境

(本文とは無関係な、ただの値引きクーポンです。 “flickr”より By LZBone
http://www.flickr.com/photos/27232603@N00/2583975100/ )

温暖化防止の方策として国家間の排出権取引が行われていますが、オーストラリアの島で個人間での同様の制度も試みがなされているそうです。
なお、オーストラリアではラッド前首相が公約に掲げていた国内の企業・団体による温室効果ガス排出量取引制度導入法案が上院で2度にわたって否決され、導入時期先送りに追い込まれたことで国民から「指導力不足」との批判を受けたことが、現在のギラード首相に交代を余儀なくされた一因とされています。

****南の島の実験*****
温室効果ガスのうち、二酸化炭素(CO2)の1人当たり排出量が、先進国では米国に次ぐ2位というオーストラリア。ギラード政権は、排出権取引制度の導入などが進まぬなか、本土から遠く離れた南太平洋のノーフォーク諸島で、個人を対象にした排出権取引を始めるという。

実験は、同国のサザンクロス大学が中心となり、連邦政府からの40万豪ドル(約3300万円)を元に来年からスタート。1800人の住民に対し、一定額の排出権のポイント券を発行。住民は何かを買ったり、サービスを受けたりするたびに、商品やサービスで消費するCO2排出量に見合う額のポイントを支払う。
1年を通じて残ったポイントは換金できる仕組み。ガソリンなどをたくさん買えば、すぐにポイントは無くなってしまうので、CO2の消費を抑えることができる。ちなみに、CO2だけでなく食べ物も対象で、脂肪量に応じてポイントを支払う。同島は本土から遠く、ほとんどの物を輸入に頼っており、島でできる野菜などの消費を増やすことで、肥満解消にもつなげようというわけだ。

同島の住民は有名な「バウンティ号」で反乱を起こして逃走した船員の子孫が多いというが、太陽光発電などにも熱心といい、環境に優しい島として世界にアピールしようとしている。【11月10日 産経】
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ここから先は、近未来社会SFのB級映画の見過ぎによる妄想の世界の話。
「結構な取り組みだけど、ポイント券をいちいちやり取りするのは煩雑。ICカードみたいなものを発行して商品購入時にチェックするようにしたら・・・」なんてことにもなるかも。
更に、せっかくのICカードだから個人情報を入れて身元確認用にも使えば・・・。そしたらすべての国民の生活行動がチェックできてテロ防止対策にもつながるかも。
健康状態に関するデータも入っていて、高脂肪食品を買おうとすると、「警告!この商品はあなたの健康をそこなう恐れがあります。購入は控えましょう」なんてメッセージが出たりして。

話を現実にもどすと、各地の紛争で無人偵察機が活用されていますが、人々の行動を空から監視する「個人用の無人偵察機」の開発競争が進んでいるそうです。アメリカの離婚問題を専門に扱うある弁護士は、「世の夫は、夜11時に外出する妻の行動を確実に追跡できるようになる」とも言っています。【11月17日号 Newsweek日本版より】

再び、妄想の世界の話。
今現在、街中のあちこちに監視カメラが設置されていますが、将来は犯罪防止のために国家による無人偵察機が街の上空を飛び交うようなこともあるかも。
テロが頻発すれば、「いっそのこと国民の皮膚の下に小さなチップを埋め込み、GPSや無人偵察機で瞬時に誰がどこで何をしようとしているか確認できるようにしたら・・・」なんてことにもなるかも。

管理する側のルールに従う限り、安心・安全で快適な生活が保証される。ただし、そのルールに疑問を抱く者は社会に害を及ぼしかねない者として抹殺される・・・よくあるB級近未来社会SF映画のストーリーです。

昔の社会は、“世間”とか村落共同体的なインフォーマルな相互監視がありました。
将来の社会も、ひょっとすると上記のような“管理社会”に近づいていくのかも。
現在はその過渡期で、つかの間の個人の自由が楽しめる時代なのかも。

せっかくの環境を考えた革新的な取り組みを、つまらない与太話で茶化しては申し訳ないので、今日はここまで。

コメント
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