孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

パキスタン・フンザの気宇壮大な眺め 「ハセガワスクール」校長との思わぬ対面に焦る

2019-03-28 09:01:23 | 身辺雑記・その他

(フンザ・デュルケルの眺め)

 

昨日(26日)から、パキスタン北部のフンザ(カリマバード)に滞在しています。

フンザは「風の谷のナウシカ」のモデルにもなったと言われる美しいエリアですが、3月末から4月にかけては、アンズの花を中心に、チェリーやリンゴの花が咲き乱れ、視線を上げれば雪に覆われたカラコルム山脈の7000m級の山並みが広がるという「桃源郷」としても知られる場所です。

ただ、約2500mの高地にあるため、寒いです。夜間・朝方はまだ氷点下に下がります。

国内的な観光シーズンは夏場で、冬季は閉鎖されていた観光客向けの土産物屋は3月から営業を開始したばかり。

そういうこともあって、ホテルも夏場を想定しているようで、暖房設備もなく、室内も外気温と同じぐらい。

室内でもコートが必要です。(エアコンがないのは、毎日深夜は停電になるせいかも)

冒頭写真は、カリマバードがある丘(山?)を更に上ったデュイケルというピークからの眺め。

凡庸な素人写真ではお伝え出来ないのが残念ですが、実にスケールの大きい眺めです。

ラカボシ、ディランといった7000m級の山々、フンザ川の流れ、カラコルムハイウェイ、谷に点在する村々・・・・といった眺めが180度に広がります。

写真の左右にも雄大な景色が続いています。「パノラマ」という言葉がぴったりの眺望です。

実を言うと、高地のフンザは今年アンズの開花が遅れ、まだ咲いていません。(少し下ると、昨日も紹介したように咲いていますので、明後日にそうした花見にでかける予定です)

そうした残念なことも忘れさせる、気宇壮大な眺めです。(これほどスケールの大きな眺めは、世界中でもグランドキャニオンなど、相当に数は限定されるでしょう)

 

山については、最も印象的なフォルムなのが「レディーフィンガー」

まさに、その名の通りに細く切り立った山です。

 

(印象的な「レディーフィンガー」(中央) 写真ではやや太めですが、角度によってはもっと細く華奢にも)

 

素晴らしい眺めですが、2500mほどのカリマバードから車で上がりますので、500mあがったとすると、デュルケルは3000mにもなります。寒い訳です。

このデュルケルから歩いてカリマバードに向けて下ります。

しばらく歩いていると、温度も上がり、パーカーを脱ぎ、セーターの裾をたくし上げ・・・と、次第に汗ばんでもきます。

夜間のホテル室内、デュルケルの寒さ、3000mほどの高地、歩き始めてからの汗ばむような状態・・・・と、環境がめまぐるしく変わったせいもあってか、下り終えてカリマバードの古い砦を見学しているときに、軽い脳貧血の症状がでました。

5年前にパキスタンを訪れた際も、ロータス・フォート観光の際に、前日からの下痢と当日の暑さで熱中症を起こし、病院に連れていってもらったことがありますが、今回はごく軽いもので、昼食後には回復しました。

そういえば、昨年インドを観光した際も、丘の上に登ったことで脳貧血を起こしたことがあります。

普段の生活では全く体を動かさないのに、旅行時だけ急に体を動かすせいでしょう。

だいぶ体が弱っているというか、無理のできない年齢にもなっているということでしょうか。

 

カリマバードは日本とも縁が深く、1991年に登山家・長谷川恒男氏がウルタル峰登山中に事故で死亡。

その後の縁で、夫人が中心となって学校を設立。地元では有名な「ハセガワスクール」として今も運営されています。

 

(ハセガワスクール(左手奥の建物)に通う女子生徒)

その「ハセガワスクール」を見学した際、いきなり校長室に連れていかれ、「どうぞお座りください」と校長と対面することに。

想定外の展開に焦りましたが、「今は生徒数はどのくらいですか?」「600名以上(日本で言えば幼稚園児から高校1年ぐらいまでの年齢層)?」「随分大きな学校ですね」みたいなやりとり(もちろん英語)でお茶を濁し、早々に校長室から逃げ出しました。

ガイド氏としては、「日本からの“視察者”を連れてきた」ということを学校にアピールしたい・・・という考えもあってのことでしょうか。

 

学校を見学した際に、校長室に連れていかれ焦るという展開は、昔バングラデシュでも経験しました。

事前に言ってもらえば「とんでもない」と断るのですが・・・・。

明日は、ガイド氏(もともとの出身はフンザ方面)の親族の結婚式にも“参加”する予定ですが、あくまでも結婚式の様子を撮影するだけで、「挨拶を」なんて絶対にできないからと念押しして必要がありそうです。

コメント
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