梅雨の最中ですが、長野市は比較的いいお天気が続いています。7月7日は、七夕です。この日は環境省提唱のライト・ダウン・キャンペーンの日でもあり、20時から22時まで照明をつけない施設も多いのではないでしょうか。市街地でも月や星の輝きがよく見えるかもしれません。「ムーン・リバー」を聴いてみます。
ART BLAKEY (アート・ブレイキー)
BUHAINA'S DELIGHT (BLUE NOTE 1961年録音)
月に関係する有名曲はたいへん多く、思いつくままにあげてみても「Moonlight Serenade」、「Moonlight in Vermont」、「Moon Over Miami」、「Moonglow」などが出てきますが、Moonが入っているものとしては「Moon River」がダントツで知られているのではないでしょうか。
この曲は、オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」(1961年)で使われ、彼女がギターを弾きながら歌う場面があります。ジョニー・マーサー作詞、ヘンリー・マンシーニ作曲のアカデミー賞受賞曲で、アンディ・ウィリアムズの歌が大ヒットしました。原曲は、きれいなメロディを持ったワルツなので、ヴォーカルがふさわしいともいえますが、ジャズ・ヴァージョンもたくさんあります。
歌詞の意味がよくわからないところがあり、月に直接関係しているかというと、そうともいいきれませんが、「Moon」が題名にあるので、月に関係をさせました。掲げたのは、ジャズ・メッセンジャーズがフレディ・ハバード(tp)、ウェイン・ショーター(ts)、カーティス・フラー(tb)を擁していた時期に録音された作品です。
3管のアンサンブルとショーターやシダー・ウォルトン(p)のソロが聴けるので、よく聴いた作品です。ショーターの編曲による「Moon River」は、熱いテーマと彼のテナー・サックス・ソロ中に飛び出るテーマ・メロディがかっこいいです。他にも、ブレイキーのドラムも快調な「Bu's Delight」、テナー・サックスによるバラッド「Contemplation」など充実した内容です。