安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジョニー・スミス MOODS

2010-08-14 10:17:30 | ギター

長野市内はまだまだ暑い日が続き、毎日シャワーを浴びています。湯船にお湯をためてゆっくり入ろうという気にはなかなかなれませんが、風に吹かれてならいいだろうと、早い時間に露天風呂があるスーパー銭湯「ぶらっと」に行ってきました。650円と入場料がやや高いのですが、のんびりと楽しみ、休憩室でうとうとしてきました。湯あがりの後は、ゆったりとジョニー・スミス(ギター)を聴きました。

JOHNNY SMITH (ジョニー・スミス)
MOODS (ROOST 1953~55年録音)

 Moodsjohnnysmith

ジョニー・スミスの作品については、スタン・ゲッツ(ts)が加わった「ヴァーモントの月」(ROOST)が知られている程度でしたが、ここ数年の間に、寺島靖国さんの監修で本作品が出され、また、ヴァーヴ・レーベルのものも復刻され、一般的になってきたのではないでしょうか。僕も東芝EMIから出された本CDを買いました。

寺島さん(ジャズ喫茶メグ店主)が日本語ライナーを書いていますが、メンバーや録音日の記載がないので、データについては自分で調べざるを得ませんでした。データの記載はほしいところですが、寺島さんが、これを入手しやすくした功績は大なので、そう大きな不満はありません。本作は収録曲に特徴があります。

ベンチャーズでおなじみの「Walk, Don't Run」(ウォーク・ドント・ラン)は、ジョニー・スミスの作曲で、ここでは自作自演です。エロール・ガーナー作のマイナー調の「Blues For Birdland」は珍しい。その他、「What's New」、「I'll Remember April」(四月の思い出)、「Sophisticated Lady」、「Autumn In New York」(ニューヨークの秋)、「Lover Man」、「Dancing On The Ceiling」など全12曲。

スミスは、よくスイングしていますが、ブルージーさはそれほど感じられません。しかし、美しく響く和音を用いて進行し、非常に繊細な表現をしています。注目は、「Walk Don't Run」と「Blues For Birdland」ですが、彼のソフトな特徴がよく出ているスローな「What's New」や「Sophisticated Lady」など、夏の暑い盛りに爽やかさも感じとることができました。

【ベンチャーズの急がば廻れ(日本盤EP)】

 Walkdontrunep

ベンチャーズの「Walk Don't Run」は、1960年8月29日付ビルボードチャートで2位に達するヒットを記録しました。日本盤シングルは、その4年後に出ていますが、解説には、「急がば廻れ」の作者ジョニー・スミスは、アラバマ出身のモダン・ジャズ・ギタリストで、他に「My Dear Little Sweetheart」の名作を書いている人です、とスミスが紹介されています。彼の名前が出てきてよかった。