先日、長野県下伊那郡喬木村の九十九谷森林公園に行って、ちょうど見ごろのクリンソウを見てきました。水の流れに沿って、青や黄色の小さな花が咲き誇っていました。一帯は木製の遊歩道が整備されていて歩きやすく、大勢の方が散策していました。僕も歩いて回ったのですが、絨毯のようになって咲いているクリンソウの花と、太い杉の木のコントラストがよく、森林公園という名称に相応しかった。瑞々しいアルバム。
WESLIA WHITFIELD (ウエスリア・ホイットフィールド)
TEACH ME TONIGHT (HighNote 1997年録音)
Wesla(Weslia) Whitfieldは、アメリカ西海岸を中心として、現在も活躍を続けている1947年生まれのヴォーカリスト。大学でクラシックを学び、サンフランシスコ・オペラの合唱団で歌っていて、スタンダードやジャズを歌うようになったのは1970年台からで、サラ・ヴォーンのコンサートを聴いたのが、ヴォーカルに向かったきっかけのようです。銃による乱射事件に巻き込まれましたが、再起を果たし、1987年に初アルバムを発表しました。
遅いデビューでしたが、Orin Keepnews(元リバーサイド・レーベルのプロデューサー)に認められて、88年からランドマーク、97年からはハイノートなどからアルバムを出しています。彼女のCDは数枚持っていますが、管楽器のソロも入り、アップテンポのものを中心として快調な、この作品を取り上げました。伴奏は、Mike Greensill(p)、Noel Jewkes(ts,as,cl,bcl)、Michael Moore(b)、Joe Labarbera(ds)。
曲は、スタンダードで、「It's A Most Unusual Day」、「I've Heard That Song Before」(いつか聴いた歌)、「Almost Like Being In Love」、「Teach Me Tonight」、「Pick Yourself Up」、「Don't Worry 'Bout Me」、「I Fall In Love Too Easily」、「I Double Dare You」、「It Ain't Necessarily So」、「When You Wish Upon A Star」(星に願いを)、「I Wish I Were In Love Again」、「All My Tomorrows」、「Just In Time」、「Until The Real Thing Comes Along」、「I Should Care」の15曲。
最初の「It's A Most Unusual day」から、アップテンポでまさにジャズ・セッションというような歌、演奏が聴けます。「Almost Like Being in Love」では快適な伴奏に乗って歌い、「I Double Dare You」は間奏のアレンジも工夫されていて面白い。スローなものでは、「I Fall In Love Too Easily」や「All My Tomorrows」あたりにグッときます。ホイットフィールドは、スローテンポのものなど、音符を長く伸ばして引っ張る歌い方をすることがあり、はじめ気になりましたが、慣れると表現方法の一つかと気にならなくなりました。
【九輪草(クリンソウ)】
長野県下伊那郡喬木村九十九谷森林公園では、5月中旬から6月中旬ころまで、九輪草(クリンソウ)の群落(約5万株だそうです。)が観れます。湿地帯に育ち、花が車輪状にさき、お寺の五重の塔の先端に見られる飾り「九輪」に似ているので九輪草と呼ばれます。ピンク・白・赤に加えて、黄色の花も楽しめます。