先週、今週と新年会が続いています。飯田市のある経済団体の新年会に出席したところ、このところの円高是正傾向と株高、そして国の補正予算による公共事業の追加などで、会社の経営者をはじめ幹部の方々は明るい表情を浮かべていました。もちろん、それぞれの会社の業績はまちまちなのですが、足元を固めてもらうことがまず必要だとのことです。アトランティック・レーベルの礎を築いたヴォーカリスト。
RUTH BROWN (ルース・ブラウン)
BLUES ON BROADWAY (Fantasy 1989年録音)
ルース・ブラウン(vo)は、R&Bやロックン・ロールのファンならご存知の、1950年~60年代はじめにかけてヒットを連発したスターです。「Teardrops in My Eyes」、「I'll Wait For You」、「Mama He Treats Your Daughter Mean」、「Manbo Baby」、「Lucky Lips」をはじめ、チャートを席巻していました。60年代は活動を控えていましたが、75年から再開し、映画「ヘアスプレー」やミュージカル「Black and Blue」への出演などを行い、ロックの殿堂入りも果たしています。
これは、ルースが「Black and Blue」(彼女はトニー賞を受賞)で歌った3曲をはじめ、ミュージカル中で歌った曲を中心として録音されたもので、グラミー賞を受賞しています。メンバーは、ルース・ブラウン(vo)、スパンキー・デイヴィス(tp)、ハンク・クロフォード(as)、レッド・ホロウェイ(ts)、ブリット・ウッドマン(tb)、ボビー・フォレスター(p,org)、ロドニー・ジョーンズ(g,banjo)、アル・マッキボン(b)、グラディ・テイト(ds)。伴奏陣は豪華で、各人のソロやオブリガートもたっぷりと入ります。
曲は、「Nobody Knows You When You're Down and Out」、「Good Morning Heartache」、「If I Can't Sell It, I'll Keep Sittin' On It」、「Tain't Nobody's Biz-Ness If I Do」、「St. Louis Blues」(セントルイスブルーズ)、「Am I Blue」、「I'm Just A Lucky So and So」、「I Don't Break Dance」、「Come Sunday」。スタンダードとブルーズ系の曲に交じり、エリントンの曲が2曲入ってます。なお、「I Don't Break Dance」と「Come Sunday」はCD化の際の追加曲ですが、テンポが早めの「I Don't Break Dance」は、乗りのよい楽しい曲です。
グルーヴィーでブルース寄りのヴォーカルを聴きたい時に取り出すアルバムです。ルースは「ミス・リズム」と呼ばれましたが、スロー・ナンバーでも素晴らしいグルーヴ感を出します。「Nobody Knows You When You're Down And Out」、「Taint Nobody's Biz-Ness If I Do」そして「St.Louis Blues」と、ためを利かせた力強い歌声が聴けます。伴奏のサウンドもそれらしく、ホロウェイ(ts)らのソロも聴きもの。バラード「Am I Blue」は、モダンな出来栄えで、ロドニー・ジョーンズ(g)の伴奏が光ります。