安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

エリック・アレキサンダー IN EUROPE

2013-11-13 20:14:04 | テナー・サックス

単身赴任の往復に、前から気になっていた松岡城址(下伊那郡高森町)に寄ってみました。松岡氏(1070年頃~1588年)は、1500年代半ばから、武田氏→織田氏→徳川氏と、その傘下に属し生き延びましたが、最後は羽柴氏側についたため所領を没収・改易となったので、その居城(松岡城)が廃城となったものです。この地点からの天竜川をはじめとした眺望は素晴らしく、晴れやかな気分になりました。そんな気分のまま、車の中で聴いたCD。

ERIC ALEXANDER (エリック・アレキサンダー)
ERIC ALEXANDER IN EUROPE (Criss Cross Jazz 1995年録音)

  Ericalexanderineurope

エリック・アレキサンダー(ts)は、来日公演もしばしば行っている人気テナー・サックス奏者で、作品数が多数に上っているため、どれを購入したらよいか迷うほどです。このアルバムは、オルガン、ギター、ドラムスという編成のリズム陣との共演で、しかも初期の録音なので、新鮮な感じもして、グルーヴィーなものを聴きたいときにたまに取り出しています。

メンバーは、エリック・アレキサンダー(ts)、ボビー・ブルーム(g)、メルヴィン・ライン(org)、ジョー・ファンズワース(ds)。メルヴィン・ライン(1936年~2013年)は、ウェス・モンゴメリーとの共演でおなじみですが、近年はCriss Crossレーベルで多くのアルバムを作っていました。ボビー・ブルーム(g)も1980年代にソニー・ロリンズのサイドメンとしての録音もあり、ハードバップが楽しめそうなメンバーです。

曲は、スタンダードとメンバーのオリジナルです。スタンダードが3曲で、「What A Defference A Day Made」(恋は異なもの)、「Good Morning Heartache」、「That's All」。ボビー・ブルーム作「The Edge」、アレキサンダー作「Stay On It」、「To Be With You」、「Trippin'」、メルヴィン・ライン作「Spank That Pig」で全8曲。各人のオリジナルもメロディアスでわかりやすいものです。

アレキサンダー(ts)のスムーズな吹奏やブルーム(g)のよく歌うソロによって、現代のハードバップが楽しめます。「What A Defference A Day Made」は、意表をついて初めからアップテンポでぐいぐいきます。「Trippin'」では、アレキサンダーのプレイにコルトレーンやジョー・ヘンダーソンの影響がみられ、ハードな一面をみせます。「Spank That Pig」は、曲想からしてファンキーで、ご機嫌なメルヴィン・ライン(org)やブルーム(g)、そしてアレキサンダーのソロが続き、深夜のジャズクラブにいるような気分になります。「That's All」は、軽快なボッサリズムでソフトに演奏されて、爽やかです。

【松岡城址】

所在地:長野県下伊那郡高森町下市田字新井

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