長野県の飯田下伊那地域では、果樹や野菜の販売等を中心とした秋の収穫祭があちこちで行われています。そのような時季なので、この地域の食材を使った料理をいただける食事会が催されたので、参加してきました。地域色と季節感が感じられる料理に幸せを感じ、お酒もかなりすすみました。そのような気分にしてくれる作品。
LUCKY THOMPSON (ラッキー・トンプソン)
LUCKY STRIKES (Prestige 1964年録音)
ラッキー・トンプソン(1924~2005)の名前は、マイルス・デイビスの「Walkin'」(Prestige)に参加していたので覚えました。リーダー作については、今回取り上げるアルバムが知られているものの、他に目立ったものがなく、彼自身が話題に上ることもほとんどなかったように記憶しています。しかし、旋律を大事にした演奏は、広く聴かれていいように思います。
メンバーは、ラッキー・トンプソン(ts、ss)、ハンク・ジョーンズ(p)、リチャード・デイビス(b)、コニー・ケイ(ds)。ハンク・ジョーンズの落ち着いたピアノとコニー・ケイのでしゃばらないドラムスは、気品のあるアルバム作りに寄与しています。
曲は、スタンダードとトンプソンの自作です。スタンダードは2曲で、デューク・エリントン作「In A Sentimental Mood」とブロウニアス・ケイパー作「Invitation」、あとは、トンプソンの自作で、「Fly With The Wind」、「Mid-Nite Oil」、「Reminiscent」、「Mumba Neua」、「I Forgot to Remember」、「Prey-Loot」で、全8曲。親しみやすいメロディの曲が多く、ミュージシャンの自作ばかりいう印象は受けません。
トンプソン(ts、ss)のプレイは、モダンではあるけれど、少し古い時代の感じも残していて、味わい深い。ソプラノ・サックスで演奏した「In A Sentimental Mood」は、美しい旋律を美しい音色で吹くとこうなるといった見本のような演奏。「Reminiscent」は、バウンドする楽しい曲で、ハンク・ジョーンズ(p)やリチャード・デイビス(b)のソロも入り、トンプソンが細かなフレーズを使っています。「Invitation」では、トンプソンがテナーを吹いていますが、陰影に富んでいて素晴らしい。
【秋の収穫祭食事会のお料理2013】
下記に掲げた他にも、マツタケご飯、果物のデザート(リンゴのシナノゴールドとシナノスイート、洋梨のバラード)、アルプスサーモン、梨(南水)などが提供されました。今年は春の凍霜害や秋の台風があって、厳しい年ですが、皆で実りの秋に感謝しました。
清内路かぼちゃの皮で作ったランプ(ハロウィーン用らしいです)