2月10日(金)から11日(土)にかけて、長野県内も雪になり、11日朝は安曇野市宅で雪かき。午後、松本市梓川のジャズ喫茶「アンの家」へ行くと、周囲は白一色で、清々しい景色でした、清々しい演奏を。
CHET BAKER (チェット・ベイカー)
RUSS FREEMAN (ラス・フリーマン)
QUARTET (World Pacific 1956年録音)
チェット・ベイカー(tp, 1929~1988年)とラス・フリーマン(p, 1926~2002年)の双頭アルバムで、実質的なリーダーはラス・フリーマンですが、チェット・ベイカーの演奏も注目されます。ヘロイン中毒で暗い影がつきまとうベイカーですが、20台後半のこの時期は、姿、演奏ともに清々しい。
メンバーは、チェット・ベイカー(tp)、ラス・フリーマン(p)、リロイ・ヴィネガー(b)、シェリー・マン(ds)。西海岸オールスターズとも言いたくなるメンバーです。
曲目は次のとおり。
1 Love Nest (Louis A. Hirsch)
2 Fan Tan (Russ Freeman)
3 Summer Sketch (Russ Freeman)
4 An Afternoon At Home (Russ Freeman)
5 Say When (Russ Freeman)
6 Lush Life (Billy Strayhorn)
7 Amblin' (Russ Freeman)
8 Hugo Hurwhey (Russ Freeman)
「Love Nest」と「Lush Life」以外の6曲はラス・フリーマン(p)の作曲によるもの。ライナーノートを執筆したアンドレ・プレヴィン(p、のちに指揮者、作曲家)が、「Summer Sketch」などを褒めています。
力強いスイングと抒情的な両面のフレッシュな演奏が楽しめました。有名なアルバムですが、今回、オリジナル盤を入手し、改めて聴いたのでアップしました。ベイカー(tp)のバラードにおける湿ったオープントランペットの音色が素晴らしく、「Summer Skech」と「Lush Life」が印象に残ります。ジョージ・ガーシュイン作曲の「I Got Rhythm」を元にした「Say When」は、フリーマン(p)の弾むようなソロとバッキング、ベイカー(tp)の鋭いアドリブ、シェリー・マン(ds)のメロディアスなソロと快演。
レコードのラベル。ジャケットにはPacific Jazzと印刷されていますが、その後継の『World Pacific』からの発売です。
ジャケットの裏面にある録音時の写真。
(参考)本作から「Say When」、「Lush Life」が聴けます。
Say When - Russ Freeman Chet Baker - YouTube
Lush Life - Russ Freeman Chet Baker - YouTube
安曇野市宅で聴いているところ。飾ってあるレコードは、ビリー・ストレイホーンの名曲『Lush Life」が収録されているもの。右から、フィ二アス・ニューボーン「A World of Piano」、本作「Quartet」、ジョン・コルトレーン「Lush Life」と「and Johnny Hartman」、アンソニー・ブラクストン「In The Tradition」。
「Lush Life」(ラッシュ・ライフ)は、エリントンが録音しなかったので、世に出るのが遅くなった曲です。本作の「Quartet」(World Pacific)は1956年11月録音で早いほうです。コルトレーンの1958年録音「Lush Life」(Prestige)と61年録音「and Johnny Hartman」(Impulse)で広く知られるようになったようです。
【雪かき終了後と、午後出かけた松本市梓川のジャズ喫茶「アンの家」】
安曇野市宅近くも結構な積雪になりました。いくらか雪かきをしました。
駐車場代わりにしている畑も雪に埋もれました。当分、使えそうにありません。
アンの家外観。
駐車場から東の方面。周りはほぼ田んぼです。
駐車場に積んである御自宅用の薪も雪を被っています。
店内。レコード盤を洗って干してありました。
アルテックのスピーカーなどオーディオシステムは基本的に変更ありません。
展示してあるレコードに、チャーリー・パーカーとチェット・ベイカーの共演のものがあったので、かけてもらいました。パーカーは、チェット・ベイカーの演奏を評価していたようです。
【アンの家】
住所:長野県松本市梓川梓459
電話:070-5455-1941
営業:水曜日~日曜日 13時~19時。定休日:月曜日・火曜日
(もちろんトランペットもいいです)
千葉県に居た頃うちの奥さんが夕方に「Chet Baker Sings 」をかけて
「夕暮れ時はこれがいいのよ」とか言ってたことを思い出します。
アンの家も行ってみたい。
チェット・ベイカーは、僕の回りにもファンがいます。ヴォーカルも合わせて、西海岸的で洗練された演奏、歌をやってくれるのが、いいようです。僕も結構好きで、アルバムもいくつか持っています。
奥様がチェットの歌をお好きだというのは、素晴らしいです。ジャズはマイナーですし、その中でも男性ヴォーカルは聴く人が少ないです。チェットは、例外かもしれません。
コメントありがとうございます。
これが反りに反ったレコードで、モノラルカートリッジ(DL102)で針圧を高くしても跳ね返されます(再生できない)。
忸怩たる思いでいましたが、今日の記事を拝見して、聴きたくてたまらなくなりました。買い直そうと決意しました。
CDならすぐ手に入りますが、レコードで欲しいので、なかなか手に入りません。通販で買おうと思います。
モノラルカートリッジで針圧を高くしても再生できないとは、ひどい状態ですね。目視だけのチェックだけかもしれませんが、ひどそうな場合は、聴いてみて販売してほしいものです。
盤質の良いレコードが入手できることを祈念しています。コメントありがとうございます。