安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ダスコ・ゴイコヴィッチ SLAVIC MOOD

2012-07-01 10:11:54 | トランペット・トロンボーン

南信州は山林が多くを占め、林業が盛んな地域でもあり、スギやヒノキを生産しています。飯伊森林組合に新たに製材施設が出来て、見学会が催されたので行ってきました。貯木場(市場を兼ねていて月1回入札が行われます。)もある広い敷地の一画に工場は立地していました。最新鋭工場で、作業効率はいいのですが、「信州の木」の販売先の確保が課題とのことです。地域性ももった作品。

DUSKO GOYKOVICH (ダスコ・ゴイコヴィッチ)
SLAVIC MOOD (VISTA 1974年録音)

   Slavicmoodduskogoykovich

ユーゴスラヴィア出身のダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)の書く曲は、素朴で哀感に溢れていて、個性的です。スラブ民族はヨーロッパ各地に住んでいて、その民謡に取材したドボルザークのスラブ舞曲などといった有名なクラシック曲がありますが、ダスコの書く旋律もそれに負けず劣らず魅力的です。そんな自作曲ばかりを収録したのが、このアルバム。

メンバーは、ダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)、Vince Benedetti(p)、Ben thompson(ts,ss)、Joe Nay(b)、Andy Scherrer(ds)。当時、ダスコは、クラーク=ボラーン・ビッグバンドで活動する傍ら、ドイツやスペインのレーベルで作品を作っていましたが、しばらくイタリアに住んでいたことがあって、その際に、伊RCAのジャズ部門のVISTAレーベルへ録音したもので、ローマで収録されています。

曲は全てダスコ・ゴイコヴィッチのオリジナルで、「Slavic Mood」、「Got No Money」、「No Love Without Tears」、「Old Fisherman's Daughter」、「Kosmet」、「East of Montenegro」、「Flying Rome」の7曲。最も名高いのは、「Old Fisherman's Daughter」ですが、「Kosmet」や「East of Montenegro」もスラブの香りがします。

最初の「Slavic Mood」では、ドラムによるイントロに続き、ピアノ、2管で奏されるテーマがエキゾチック。次の「Get No Money」は、スイングして、ややモーダルでかっこいい曲。一転して、スロー・バラードの「No Love Without Tears」は、味わい深く、ダスコのソロからは、寂しさがにじみ出てくるようです。最も知られている彼の曲「Old Fisherman's Daughter」は、ミュートで慈しむように演奏され、「Kosmet」は哀愁味を帯びたテーマを持つ曲で、ダスコのソロがよく歌っていて、聴きごたえがあります。

【飯那森林組合】 

長野県下伊那郡喬木村に新設の製材工場をはじめ、貯木場、木材乾燥施設、プレカット工場などがあります。

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                 貯木場

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                製材施設

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              製材施設内部



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4 コメント

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こんばんは、Old Fisherman's Daughterは良い... (tempo)
2012-07-01 21:22:22
こんばんは、Old Fisherman's Daughterは良い曲すね、ダスコ自身何回も録音しているので余程気に入っていたんでしょうね、このアルバムは曲も良いしジャケットの雰囲気も良いのでダスコの中でも特に好きな1枚です。
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tempoさん こんばんは (azumino)
2012-07-02 22:34:26
tempoさん こんばんは

Old Fisherman's Daughterは、来日公演でもやってくれました。もちろんミュートによるプレイですが、しっかりと力強く吹いていたのが忘れられません。いい曲ですね。

これは、日本であまり紹介されてこなかったですが、サイドメンの演奏も含めて、充実したアルバムですね。
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azumino さん、こんばんは。 (duke)
2012-07-04 19:44:14
azumino さん、こんばんは。

貯木場と背景の青々とした山を見ますと、長野という感じがしますね。

ゴイコヴィッチはバークリー音楽院で学んでおりますので、オリジナルもツボを得ております。それにタイトルもいいですね。「Got No Money」には思わず肯いてしまいます。(笑)

今年のサッポロジャズは渡辺貞夫氏が音楽監督ですが、バークリーでゴイコヴィッチと同級生だったそうです。
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dukeさん こんばんは (azumino)
2012-07-04 20:30:02
dukeさん こんばんは

林業の現場は厳しいのですが、一生懸命頑張っている姿を見ると、なんらか応援したくなります。

サッポロジャズは、渡辺貞夫音楽監督ですが。結構いいミュージシャンが集まりそうですね。サッポロ行きたいですが、夏場は無理そうです。そろそろ名古屋のジャズクラブへ行ってみたいと思っています。
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