先週は、飲会が多くて、身体とお財布がたいへんでした。長野市内では、少し前にはお客さんが入っていなかった小料理屋やスナックで、人を見かけるようになったので、景気は回復しつつあるかもしれません。僕はお酒が多めに入ると眠くなり、道路上で何度か寝込んだ経験があり、轢かれそうになったこともあるので、帰宅はだいたいタクシーを使っています。タクシーの中でも寝ていますが(笑)。一時、タクシーの運転手で生計を立てていたドラマーです。
PETE LA ROCA (ピート・ラロカ)
BASRA (BLUE NOTE 1965年録音)
暑くてLPをかけるのが面倒なので、ついついCDを手に取りがちですが、夏だからラテンものにしようかと、LPで持っているピート・ラロカのBASRAをかけてみました。ジャズでは、「べサメ・ムーチョ」を演奏している人は多いですが、「Malagena」(マラゲーニャ)は、このアルバムくらいしか思いつきません。
メンバーは、リズム・セクションを構成しているスティーヴ・キューン(p)、スティーヴ・スワロー(b)、ピート・ラロカ(ds)にジョー・ヘンダーソン(ts)です。このピアノ・トリオは、アート・ファーマー(tp)の「Sing Me Softly of The Blues」(Atlantic)やキューンの「Three Waves」(Contact)でも緊密で生き生きとしたプレイを残しています。
曲は、キューバのレクオナ作の「Malaguena」、ラロカ作が3曲で「Candu」、「Tears Come From Heaven」、「Basra」、スタンダードといっていい「Lazy Afternoon」、スティーヴ・スワロー作「Eiderdown」。ラロカは作曲者としても優れていて、ことに「Tears Come From Heaven」は、メロディが印象的で一度聴いたら忘れられません。前記のファーマーのアルバムでも演奏していました。
「Malaguena」で、ラロカは、大らかに吹くヘンダーソンを煽りたてていて、エルヴィン・ジョーンズに似たところもあるダイナミックなプレイをしています。「Candu」はブルージーで、ハードバップファンにもアピールします。「Tears Come From Heaven」では、スワローのぞくぞくするようなベースラインが登場し、キューンのソロも目立ちます。「Lazy Afternoon」は、ヘンダーソンが丁寧に旋律を綴っている安らぐバラード。