家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

火と子供

2010-01-29 07:19:02 | Weblog
火鉢の中で赤々と色付く火を見ると何故か落ち着く。

実際には、ほのかな暖かさしか伝わってこないのだが。

たぶん実質的な温度変化というよりは心が暖まるのだろう。

それが子供も同じだったということに気が付いた。

我が家の玄関に毎年冬には火鉢を出す。

そこに火があると妻の生徒である子供たちは必ず立ち止まる。

そしてしばらく火を掌で感じてから教室に入る。

比較的気温の高い日には日を熾(おこ)さない。

すると玄関に入っていきなり「火がないじゃん」ということになる。

どの子も火を楽しみにしていると言ってもいいくらいだ。

考えてみたら今の子供たちは炎を見る機会が減っている。

「オール電化」というシステムにしてしまった家であれば、ほぼ見ることはない。

ストーブにしても温風ヒーターはガス式も灯油式もスイッチを押すだけで暖かい空気が出てきて炎はない。

ガス台でお母さんが調理をするにしてもマッチを擦るなんてことはないし見えている炎は青い。

お風呂にしても然りだ。

そんな子供たちだから、よけいに火が愛おしく感じるのかもしれない。

子供の気持ちとは別に妻は「ボーボー」燃したいようだ。

いつも大目の炭を継ぎ足してある。

私も玄関に入ってきたときに火があるのが気持ちよい。

また夜になって火のついた炭に灰をかけておくと翌朝になって灰をどけてみると、まだ赤々と燃えている火が見られる。

新たな炭を足しておけば再び炭が燃え盛る。

この繰り返しも好ましい。

火による癒し効果は大きい。